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臼蓋形成不全とは?股関節の状態と診断後に知っておきたいこと

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整形外科で「股関節のかぶりが浅いですね」と言われ、臼蓋形成不全という病名を告げられた。痛みはそれほど強くないのに、将来の手術や歩けなくなる可能性まで頭に浮かんでしまい、帰宅後にスマートフォンで調べている方も多いのではないでしょうか。

湘南カイロ茅ヶ崎整体院の高木聖司です。この記事では、臼蓋形成不全とはどんな状態なのか、痛みや変形性股関節症とどう関係するのか、次の診察で何を確認すればよいのかを整理します。

階段や長く歩いたあとの違和感でご相談を受けることも多く、病名の意味がわかるだけで気持ちが落ち着く方は少なくありません。当院の考え方は臼蓋形成不全の症状別ページでも紹介していますので、あわせてご覧ください。

院長:高木

病名を聞くと先のことまで心配になりますが、まずは今の股関節の状態を知ることから始めましょう

目次

臼蓋形成不全とは、股関節のどんな状態?

臼蓋形成不全とは、股関節の骨盤側にある受け皿が浅く、太ももの骨の先端を十分に覆えていない状態を指します。病院で耳にした言葉との関係も含めて、順番に整理していきます。

股関節の受け皿が浅いとはどういうこと?

股関節は、骨盤側のくぼみである臼蓋(寛骨臼)に、太ももの骨の丸い先端である大腿骨頭がはまり込む形の関節です。この臼蓋が浅いと、骨頭を覆う範囲が小さくなります。診察で「つくりが悪い」「かぶりが浅い」と説明されることがありますが、どれも臼蓋形成不全、または寛骨臼形成不全という同じ状態の呼び方です。名前が二つあるため別の病気に見えますが、同じ状態を指しています。出典:国立病院機構 村山医療センター

受け皿が浅いと、体重がかかる面積が狭くなり、特定の場所に負担が集中しやすくなると説明されています。歩く、階段を上る、立ち上がるといった日常の動きは、どれも股関節に体重がかかる場面です。そのため、受け皿の形が痛みや違和感の出やすさに関係していることがあります。

変形性股関節症とは何が違う?

臼蓋形成不全は骨の形を表す言葉で、軟骨がすり減って関節が変化していく変形性股関節症とは別の概念です。ただ、日本では寛骨臼形成不全が股関節症の主な背景とされ、将来股関節症につながりうる状態として前股関節症にも位置づけられています。骨の被覆が足りないと、関節の縁にある関節唇という組織に負担がかかるとも説明されています。出典:東京科学大学 整形外科

違いは次の表のとおりです。

項目臼蓋形成不全変形性股関節症
主に指す内容受け皿が浅く、骨頭の被覆が足りない骨の形軟骨がすり減り、関節に変化が起きた状態
痛みない場合も、ある場合もある痛みや動かしにくさが出ることがある
診察で見るところ骨のかぶり具合軟骨や関節の変化

痛みがなくても心配したほうがいい?

健康診断やほかの検査で偶然指摘された方と、すでに足の付け根に痛みがある方とでは、気になる点が違います。それぞれの場合を整理したうえで、将来への不安とどう向き合うかを考えていきます。

痛みがないまま見つかる場合

臼蓋形成不全はレントゲンなどの画像で診断されるため、痛みがなくても検査をきっかけに見つかることがあります。痛みがないからといって評価が不要とは限りません。主治医が骨のかぶり具合や関節の状態を見て、経過をみるかどうかを判断します。今の状態を知っておくと、のちに痛みが出たときも、以前の画像と比べながら説明を受けやすくなります。出典:日本整形外科学会

痛みや違和感がある場合

当院の症状別ページでは、朝起きたときの股関節の硬さ、階段の昇り降りでの痛み、長く歩いたあとのだるさ、立ち上がるときの痛み、動かしたときのコキッという音、夜中に痛みで目が覚めることなどを、ご相談の例として挙げています。関節症が進んでいない段階でも日常生活に支障が出る場合があると、大学病院の整形外科では説明されています。

痛み止めや湿布を使っても痛みが変わらないというご相談も、症状別ページに挙げている内容の一つです。薬が合っていないのか、痛みの出どころが別なのかは、自分では判断しづらいところです。使っている薬の名前や使い方を診察で伝え、効き方の変化も含めて相談してください。

「痛みがないから大丈夫」「痛みがあるから進行している」と、どちらか一方に決めつけてしまう方もいらっしゃいます。実際には、骨の形、軟骨の状態、周囲の筋肉の状態などが重なって症状が決まるため、痛みの強さだけで進み具合は判断できません。画像と症状の両方を見て、主治医に評価してもらうことが基本になります。

必ず悪くなるとは限らない

臼蓋形成不全と聞くと、いずれ変形性股関節症になり手術になると考えてしまいがちです。しかし、後年に股関節症として発症するかどうかは一律には判断できないとされています。年数や進み方は人によって異なります。必要以上に先を心配するより、定期的に状態を確認し、痛みの変化に気づける状態にしておくことが現実的です。

原因は何で、どうやって調べるの?

「自分の何がいけなかったのか」と考える方もいらっしゃいますが、原因は一つに決められないことが多い状態です。診断の流れとあわせて確認していきます。

原因は一つに決められない

成人の臼蓋形成不全は、生まれつきの骨の形や発育の過程、幼少期の股関節の病気などが関係すると考えられていますが、原因がはっきりしない例もあります。大人になってからの姿勢や運動習慣が、骨の形をつくったとは言えません。気づかないうちに悪くしてしまったと、ご自身を責める必要はありません。

診断はレントゲンで確認する

診断は、股関節のレントゲンで、骨盤側の受け皿が骨頭をどの程度覆っているかを見て行われます。必要に応じて、軟骨や関節の状態を調べる追加の検査が行われる場合もあります。角度などの数値は医師が全体の所見とあわせて判断するものです。数字だけを見て一喜一憂せず、結果の説明を受けるようにしてください。

病院で「かぶりが浅い」と言われても、診察室ではその場の説明が頭に入らなかったという声はよく聞きます。聞きそびれたと感じたら、次回の診察で遠慮なく聞き直して構いません。ご家族に同席してもらい、説明をメモしてもらう方法もあります。

診断されたらすぐ手術になるの?

診断名がついたからといって、すぐに手術が決まるわけではありません。治療は痛みの程度や関節の状態によって変わります。一般的な流れを確認します。

まずは保存療法を検討する

大学病院の整形外科では、股関節症の前期・初期は保存療法が第一選択とされています。保存療法には、鎮痛消炎剤などの薬物療法、生活指導や装具による負荷の軽減、筋力トレーニングなどがあり、状態に応じて組み合わせが決まります。痛み止めは、医師の指示どおりに使い、自己判断でやめたり増やしたりしないようにしてください。出典:藤田医科大学 整形外科

筋力トレーニングを勧められた場合も、痛みを我慢して行う必要はありません。無理のない範囲で行い、痛みが強まるときは中止して、主治医に伝えてください。痛みが強い日は、歩く距離を延ばそうとせず、座って休むことも大切な選択です。

手術を検討するのはどんなとき?

臼蓋形成不全が高度な場合には、進行を防ぐ目的で手術が検討されることがあります。手術には、自分の関節を残す骨切り術と、人工股関節置換術があり、目的も対象も異なります。関節症の進行がない段階で骨切り術が選ばれる例もあれば、変形が進んでいる場合に別の方法が検討される例もあります。どちらが合うかは、痛みの強さ、画像上の変化、年齢などを踏まえて主治医と相談して決まります。手術を検討することと、決めることは別ですので、情報を知ったうえで時期を相談できます。

次の診察までに確認しておきたいことは?

診断を受けたあとは、次の診察で何を聞くかが大切になります。聞きそびれやすい点と、伝えておくと役立つ内容を整理します。

主治医に聞いておきたいこと

次の診察で確認しておきたい項目です。

  • 今の股関節に軟骨のすり減りなど、関節症の変化があるか
  • 今の痛みに臼蓋形成不全がどの程度関係していそうか
  • 今後どれくらいの間隔で診察や画像検査を受けるか
  • 仕事や運動で気をつけたほうがよい動きはあるか
  • 痛み止めの使い方と、やめる時期の目安

「関節の状態は今どの段階か」「今後どれくらいの間隔で検査をするのか」は、先の見通しを持つうえで大切です。

痛む場面の伝え方と受診の目安

診察で最も役に立つのは、痛む場面を具体的に伝えることです。右か左か、歩き始めか、歩いたあとか、階段か、立ち上がりか、夜間かを、数日分メモしておくと整理しやすくなります。痛みがない日の動作も書いておくと、変化がわかりやすくなります。

転倒やけがのあとに強く痛む、発熱を伴う、体重をかけられず歩けない、安静にしていても強く痛むといった場合は、様子を見ずに早めに整形外科を受診してください。臼蓋形成不全以外の原因が隠れていることもあります。出典:プレシジョン(千葉大学医師監修)

整体やカイロプラクティックで相談できること

当院でも、臼蓋形成不全に伴う股関節の痛みや違和感のご相談に対応しています。問診のあと、股関節の動く範囲、骨盤や背骨の動き、股関節まわりの筋肉の硬さを確認し、痛みや違和感の改善を目指します。整体やカイロプラクティックで負担の軽減を目指せるケースもあります。

来院時には問診票で症状や経過を伺い、お話を聞いたうえで姿勢の確認と触診を行います。病院で画像検査を受けている場合は、結果や説明された内容を教えていただくと、確認する場所を絞りやすくなります。病院での検査や経過観察とあわせてご相談いただくことも可能です。

まとめ:病名を知ったあとに大切なこと

臼蓋形成不全は、股関節の受け皿が浅く、骨頭を十分に覆えていない状態です。骨の形の問題と、今の痛みや関節症の有無は分けて考えることが大切で、診断名だけで将来が決まるわけではありません。

ご自身でできることは、痛む場面を記録し、次の診察で聞きたいことを書き出しておくことです。強い痛みや発熱、歩けないほどの症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。

症状が気になる、病院での説明のあとも不安が残るという方は、当院にご相談ください。当院の考え方や対応は、次の症状別ページで紹介しています。

この記事の監修者
湘南カイロ茅ヶ崎整体院 院長 高木聖司
湘南カイロ茅ヶ崎整体院 院長
高木 聖司
鍼灸師(国家資格)
PAAC認定カイロプラクター
SORSI認定カイロプラクター
2005年に湘南カイロ茅ヶ崎整体院を開院。 鍼灸・カイロプラクティック・姿勢分析・栄養など幅広い視点から、 身体の不調と向き合っています。 当サイトでは、これまでの臨床経験と専門知識をもとに、 身体や健康に関する記事の内容を確認・監修しています。
監修者プロフィールを見る

院長:高木

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