
院長:高木お気軽にご相談ください!

院長:高木お気軽にご相談ください!
瓶のふたを開けようとしたとき、ドアノブを回したときに、手首の小指側にズキッと痛みが走る。病院で「TFCC損傷の可能性があります」と言われたものの、聞き慣れない名前で何が傷んでいるのかわからず、不安になる方もいらっしゃいます。


湘南カイロ茅ヶ崎整体院の高木聖司です。この記事では、TFCC損傷がどんな状態なのか、どのように診断や治療が進むのか、そして日常で気をつけたい点を順にお伝えします。
痛みの名前や仕組みがわかるだけでも、次に何をすればよいかは見えやすくなります。当院の考え方はTFCC損傷の症状別ページにも載せていますので、あわせてご覧ください。


手首の痛みは「どの動きで痛むか」を整理するだけでも、診察で伝えやすくなります
TFCC損傷は、手首の小指側にある組織が傷んだ状態を指します。名前が長く難しく感じられますが、場所と役割がわかると、痛みが出る場面も理解しやすくなります。まずは何が傷んでいるのかから整理していきましょう。
TFCCは「三角線維軟骨複合体」の略称で、手首の小指側にある線維軟骨と靱帯などが集まった組織です。膝の半月板のように衝撃をやわらげる部分と、手首の骨を支える部分が合わさっています。出典:慶應義塾大学病院
一つの軟骨だけを指す言葉ではなく、複数の組織の集まりである点が大切です。そのため同じTFCC損傷でも、傷んだ場所や程度、手首の安定性は人によって異なります。
物を握る、手をつく、前腕をひねるといった動きの中で、TFCCは小指側の骨が安定して動くよう支えています。ここが傷むと、日常のなにげない動きでも痛みを感じやすくなります。
代表的な症状は、手首の小指側の痛みです。ドアノブや蛇口を回すとき、ペットボトルのふたを開けるとき、タオルを絞るときなど、手首をひねる場面で痛みやすいとされています。出典:埼玉手外科マイクロサージャリー研究所
手首を小指側に倒したときや、小指側の骨の出っ張りの周りを押したときに痛む場合があります。
ドアノブ、蛇口、ふたの開け閉めなど、前腕を回す動きで強まることがあります。
不安定性が強い場合には、手首がゆるく抜けるような感覚が出ることもあります。
当院の症状別ページでも、マウス操作やタオルを絞る動作、重い物を持つ場面で手首が気になる方の相談例を挙げています。こうした場面は、痛みを自覚するきっかけになりやすいようです。
ただし、小指側が痛いというだけでTFCC損傷と決まるわけではありません。似た痛みを起こす病気もあるため、次の章で原因とあわせて見ていきます。
TFCC損傷は、転倒などのけがだけでなく、手首への負担の積み重ねや年齢による変化も関わるとされています。原因が一つに決まらないことも多いため、思い当たる出来事とあわせて整理しましょう。
転んで手をついたとき、手首を強くひねったとき、ラケットやバットを振って手首に大きな力が加わったときなどに傷むことがあります。一度のけがだけでなく、負荷が繰り返されるなかで痛みが出る場合もあります。
手首をよく使う人が必ずTFCC損傷になるわけではありません。ただ、いつから、どんな動作で、どの位置が痛むのかは、診察で役立つ大切な手がかりになります。
転んだ日や痛みが強まった動作、痛む位置を簡単にメモしておくと、医師に伝えやすくなります。スマートフォンのメモに残すだけでも十分です。
TFCCは年齢とともに少しずつ傷みやすくなる組織でもあり、はっきりしたけががなくても痛みが出る場合があります。外傷によるものと、加齢などの変化によるものがあると説明されています。
小指側の手首の痛みは、TFCC損傷だけで起こるわけではありません。尺骨が相対的に長いことで負担がかかる尺骨突き上げ症候群など、似た痛みを起こす病気もあります。
痛む場所が同じでも背景が違うことがあるため、ネットの情報だけで自己判断しないことが大切です。気になる痛みが続くときは、整形外科や手外科で確認してもらいましょう。
TFCC損傷は、痛む場所や動作だけでは確定できません。診察と画像検査を組み合わせて、骨折や似た病気の有無も含めて判断していきます。受診するとどんな流れになるのか、検査の役割とともに整理します。
診察では、痛む位置や痛みが出る手首の動き、握力の低下、手首のぐらつきなどを確認します。小指側を押したときの痛みや、手首を小指側に倒したときの痛みも手がかりになります。
ただ、骨折や靱帯の損傷、腱の炎症も近い場所に痛みを起こします。症状だけで「TFCC損傷だろう」と考えてしまうと、必要な検査が遅れるおそれがあります。
当院には、自転車事故のあとに腕の痛みで相談された40代の男性がいらっしゃいました。整形外科で骨に異常はないと説明されたものの、動かすたびに鋭い痛みが残り、仕事にも支障が出ていたそうです。
これはTFCC損傷と診断された例ではなく、あくまで個別の相談例です。それでも、検査で骨に異常がないと言われたあとに、痛みや先の見えない不安が残る方がいることを教えてくれます。
レントゲンでは、骨折の有無や尺骨の長さなど、骨の状態を確認します。TFCCそのものは軟らかい組織のため、レントゲンだけでは状態を判断しにくいことがあります。出典:Journal of Clinical Orthopaedics and Trauma
| 検査 | 主に確認すること |
|---|---|
| レントゲン | 骨折の有無、尺骨と橈骨の長さの関係など、骨の状態 |
| MRI | TFCCなど軟らかい組織の状態、周囲の炎症 |
| 関節鏡 | 必要な場合に、関節の中を直接確認 |
MRIでTFCCの状態を調べますが、損傷の場所によっては写りにくい場合もあるため、画像だけで決めるわけではありません。診察の所見と合わせて判断し、必要に応じて関節鏡で確認することもあります。
治療は、手首を安静に保つ保存療法から始め、改善しない場合や不安定性が強い場合に手術を検討する流れが一般的です。方針は損傷の状態によって変わるため、医師の説明をもとに考えていきます。
保存療法では、手首を安静に保つ固定が治療の柱になります。ギプスやスプリント、装具で小指側への負担を減らし、組織が回復しやすい状況をつくります。
痛みが強い時期には、医師の判断で消炎鎮痛薬などを使う場合もあります。薬の種類や期間は人によって違うため、自己判断でやめたり増やしたりせず、処方した医師に相談してください。
固定をやめる時期や、手首を動かし始める時期は、損傷の状態で変わります。痛みが軽くなったからと自己判断で固定を外したり、手首を回すストレッチを始めたりするのは避けましょう。
保存療法を続けても痛みが改善しない場合や、手首の不安定性が強い場合には、手術が検討されます。関節鏡で傷んだ部分を整える方法や縫合する方法などがあり、損傷の位置や程度に応じて選ばれます。
TFCC損傷と診断されても、全員が手術になるわけではありません。何か月たったら手術という共通の期限があるわけでもないため、今の状態と今後の見通しを医師に確認することが大切です。
いちばん気になるのは回復の見通しかもしれませんが、一律の期間をお伝えすることはできません。損傷した場所、不安定性の有無、固定の方法、仕事やスポーツで手首にかかる負担によって変わるためです。
また、痛みが軽くなることと、傷んだ組織が回復すること、元の仕事や競技に戻れることは同じ意味ではありません。段階ごとに医師と確認しながら進めると、焦りにくくなります。
診断を受けたあとも、受診を迷っている間も、手首は毎日使います。痛みを悪化させにくい過ごし方と、早めに受診したい目安を整理しておきましょう。
まず意識したいのは、痛みが出る動作を無理に続けないことです。ドアノブや蛇口、ふたの開け閉め、タオル絞りなど、ひねる動作では反対の手や手のひら全体を使い、小指側に力が集まらないようにしてみてください。
重い物は片手でつかむより、両手で下から支える方が手首への負担を減らしやすくなります。パソコン作業では、手首を小指側に倒したまま続けず、こまめに手を休めましょう。
患部を強く押したり揉んだり、痛みを我慢して手首を回したりする方法は、痛みを強めるおそれがあるため控えてください。肩や肘をゆっくり動かす程度にとどめ、痛みが増すときはすぐにやめましょう。
強い痛みがある、手首が変形して見える、手を動かせない、指にしびれや感覚の鈍さがあるといった場合は、骨折や神経の問題も考えられます。早めに医療機関へ相談してください。出典:NHS
しびれや変形がある場合は、様子を見ずに受診を優先しましょう。当てはまる項目が複数あるときや、迷うときも、一度整形外科や手外科で確認すると安心です。
医療機関で骨折などの心配が少ないと説明を受けたあとも、手首の痛みや動かしにくさが気になる方は、当院でもご相談いただけます。
当院では、手首の関節の動き、前腕や肘、肩の筋肉の緊張、首から腕にかけての動きなどを確認します。そのうえで、痛みや負担の軽減を目指して施術を行います。
医師から固定や安静を指示されている場合は、その方針をお聞きしたうえで、触れる部位や進め方を調整します。固定中の手首を無理に動かすことはありません。
TFCC損傷は、手首の小指側にある軟骨や靱帯などの複合体が傷んだ状態で、ひねる動作での痛みや不安定な感じが目安になります。ただ、小指側の痛みだけでは決められないため、診察と画像検査で確認することが大切です。
ご自身でできるのは、痛む動作や始まった時期を整理して、ひねる動作で小指側に力をかけない工夫をすることです。強く押す、無理に回すといった方法は控え、しびれや変形があれば早めに受診してください。
診断後の過ごし方に迷う方や、検査のあとも手首の痛みが気になる方は、一人で抱え込まずご相談ください。当院の考え方は、下の症状別ページでもご案内しています。



