
院長:高木お気軽にご相談ください!

院長:高木お気軽にご相談ください!
会議室は涼しいのに手のひらが湿って、配られた資料の端がふやけてしまう。握手を求められると、とっさに手を引っ込めたくなる。そんな場面が続くと、「ただの汗っかきなのか、多汗症なのか」と気になってきますよね。


湘南カイロ茅ヶ崎整体院の高木聖司です。この記事では、多汗症と考える目安、汗が増える背景、相談先と治療の大まかな種類についてお伝えします。
汗の量を誰かと比べなくても、困りごとの有無が相談の出発点になります。読み終えたとき、自分の状態を整理して次の一歩を決められることを目指しました。当院での相談内容は多汗症の症状別ページもご覧ください。


汗の悩みは人に話しにくく、一人で抱え込む方が多いと感じます まずは困っている場面を言葉にしてみてください
汗は体温を調節する大切な働きですが、暑さや運動と関係なく大量に出て、生活に支障が出る場合は多汗症として医療の対象になることがあります。まず、どこから多汗症と考えるのか、その目安を整理します。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、頭部・顔面、手のひら、足の裏、わきの下に、温熱や精神的な負荷の有無にかかわらず、日常生活に支障が出るほどの大量の発汗が起こる状態を、原発性局所多汗症と定義しています。出典:日本皮膚科学会
汗の量を人と比べるより、何に困っているかが目安です。資料が濡れる、握手をためらう、汗ジミが目立つ服を避けてしまう、といった場面が続くなら、相談してよい状態と考えられます。
原発性局所多汗症は、手のひら、足の裏、わきの下、頭や顔など、決まった部位に出ることが特徴です。左右の同じ場所に出やすく、全身が汗びっしょりになる状態とは少し様子が異なります。
営業先で名刺を渡す、キーボードやマウスが滑る、電車のつり革を握りづらいなど、手汗は仕事や通勤の場面で表れやすい悩みです。わきの汗は、着替えを持ち歩くほど気になる方もいます。
同じ手汗でも、人前で緊張したときだけ出る方と、座って落ち着いているときも濡れる方では、受け止め方が変わります。後者のように、場面を選ばず続く場合は、一度医療機関で話してみる価値があります。
ガイドラインでは、明らかな原因がないまま局所的な過剰発汗が6か月以上続き、次の6項目のうち2項目以上に当てはまる場合に診断します。25歳以下で始まった、左右対称に出る、睡眠中は止まる、週1回以上ある、家族にも同じ症状がある、日常生活に支障がある、の6項目です。
これは医師が診断するための基準で、自分で当てはめて決めるものではありません。6か月たつまで待つ必要もありませんので、困っている段階で相談して大丈夫です。
汗が多い理由は一つとは限りません。体質のように続くものもあれば、病気や薬の影響で急に増えるものもあります。ここでは、2つのタイプの違いと、緊張との関係を整理します。
手のひらやわきなど、特定の部位に出る多汗症の多くは、ほかに原因となる病気が見つからない原発性です。原因は十分にわかっておらず、比較的若い頃から続く方が目立ちます。
家族に同じような方がいる場合もありますが、遺伝だけで決まるわけではありません。理由がわからないからといって、気のせいや努力不足ではありません。
「体質だから仕方ない」と我慢を続け、医療機関へ相談しない方は少なくありません。ガイドラインでも、悩みの大きさに比べて受診する方が少ないことがうかがわれると述べられています。
別の病気や薬の影響で汗が増えるタイプは、続発性と呼ばれます。甲状腺の病気や糖尿病、更年期、ある種の鎮痛薬や抗うつ薬などが関係することがあります。出典:Mayo Clinic
続発性では、全身に汗が出る、寝ている間にも汗をかく、最近になって急に増えたといった特徴がみられることがあります。次の表で、2つのタイプの違いを見比べてください。
| 見るポイント | 原発性局所多汗症 | 続発性が疑われる状態 |
|---|---|---|
| 汗の出る場所 | 手・足・わき・頭や顔など特定の部位 | 全身に出ることもある |
| 睡眠中 | 止まることが多い | 寝汗を伴うことがある |
| 始まり方 | 若い頃から続く | 最近になって急に増える |
| 背景 | 明らかな原因が見つからない | 病気や服用中の薬が関係する |
人前で話す前に手が濡れるなど、緊張で汗が増える経験は誰にでもあります。ただ、原発性局所多汗症では、精神的な負荷がない場面でも大量の発汗が起こります。
当院では、仕事などのストレスが重なった時期に手汗がひどくなり、動悸も気になって来院された40代の男性もいました。汗だけでなく、ほかの体調の変化も一緒に伝えていただくと、相談先を考えやすくなります。
手やわきなど決まった場所の汗に悩む場合と、急な変化や強い体調不良を伴う場合とでは、相談の急ぎ方が変わります。それぞれの目安と、受診前に整理しておきたいことをまとめます。
手のひら、足の裏、わき、顔や頭の汗が気になる場合は、まず皮膚科への相談が基本です。原発性局所多汗症の診療ガイドラインも、日本皮膚科学会が作成しています。
初診では、汗の出る場所や、いつから続いているかを聞かれます。近くに皮膚科がある方は、通いやすい医療機関で一度話をしてみる方法もあります。
市販の制汗剤を使って肌が赤くなったりかゆくなったりした場合は、使用を中止して相談してください。我慢して使い続けないことも大切です。
大量の汗にめまい、胸・あご・腕・肩などの痛み、冷たい皮膚や速い脈が重なる場合は、様子を見ずにすぐ医療機関へ連絡してください。多汗症の相談とは別に、急ぎの確認が必要になることがあります。
そこまで急ではなくても、以下のような場合は、内科を含めて医療機関で原因を確認すると安心です。
薬が原因かもしれないと感じても、自己判断で中止したり量を変えたりせず、処方した医師や薬剤師に相談してください。
汗の出る場所、いつから続いているか、1週間に何回くらい困るか、寝ている間にも出るかを、スマートフォンのメモに書いておくと話がスムーズです。
服用中の薬、持病、家族に同じ悩みの方がいるかも大切な情報です。仕事や学校、人付き合いでどんな場面に困っているかも、あわせて伝えてください。
多汗症は、相談すれば治療の選択肢がある状態です。ただし、使える方法は汗の出る部位によって異なるため、ここでは大まかな種類だけを紹介します。
手のひらや足の裏、わきには、汗の出口をふさぐ塩化アルミニウムの外用や、抗コリン薬の外用、水を使った通電療法などがあります。わきにはボツリヌス毒素の注射、全身の汗には内服薬が使われることもあります。
手のひらの汗では、ほかの治療で十分でない場合に、神経を遮断する手術が検討されることもあります。手術では、手のひら以外の汗が増える代償性発汗が起こることがあるため、医師から十分な説明を受けてください。
治療のゴールは、汗をゼロにすることではありません。書類が濡れなくなった、握手が気にならなくなったなど、生活の困りごとが軽くなることを目指します。
ガイドラインでは、汗による生活への支障を4段階で評価する物差し(HDSS)も示されています。治療を始めてから効果を確かめる際にも使われる、わかりやすい目安です。
治療と並行して、日常でできる工夫もあります。汗を拭くハンカチや替えのシャツを用意する、吸水性のよい素材の服を選ぶといった方法で、負担を和らげられる場面があります。
多汗症の悩みは、見た目では伝わりにくいものです。誰に何を伝えればよいか迷う方も多いので、相談しやすくなる考え方と、当院で対応できることをお伝えします。
「汗が多い」とだけ伝えるより、「商談の前に手を拭いている」「わきの汗ジミを隠すため濃い色の服を選ぶ」のように、場面で伝えると状況が通じやすくなります。
症状別ページでも、紙が濡れる、握手をためらう、つり革を握りづらい、といった声を紹介しています。同じ悩みを持つ方は少なくありません。
当院でも、手汗や多汗症に関するご相談をお受けしています。来院時には、お薬手帳や血液検査のデータがあればお持ちいただき、症状の経過を伺います。
そのうえで、背骨や骨盤、関節、筋肉の状態を触って確認し、負担の軽減を目指せるかを一緒に考えます。医療機関で治療中の方も、あわせてご相談いただけます。
汗の出る場所や左右差、いつから続いているか、動悸やだるさなどほかの症状があるかも確認します。汗以外に気になる変化があれば、遠慮なくお話しください。
多汗症は、汗の量そのものより、生活に支障が出ているかどうかが大切な目安です。手やわきなど決まった場所の汗は皮膚科で相談でき、診断基準を満たすまで待つ必要もありません。
急に汗が増えた、寝汗が続く、発熱や動悸を伴うといった場合は、別の原因を確認する必要があります。胸の痛みやめまいを伴う大量の汗は、すぐ医療機関へ連絡してください。
まずは、汗の出る場所、いつから続くか、困る場面をメモに書き出してみてください。整理しておくと、医療機関でも当院でも、相談がぐっと進めやすくなります。

