
院長:高木お気軽にご相談ください!

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最近、膝の調子が気になっていませんか。階段を下りるたびにズキッとする、朝の立ち上がりがおっくうになってきた、そんな悩みを持つ方に向けて、今日はお話しします。
この記事では、膝の痛みに使われるツボの場所と押し方を、自宅で今すぐ試せるよう具体的にお伝えします。症状のタイプ別の選び方から、危険なサインの見分け方や専門家への相談タイミングまで、順を追って解説します。


鍼灸師として日々施術をしている立場から言うと、ツボの場所と正しい押し方を知っているだけで、セルフケアの質が大きく変わります。「なんとなく押している」から「より安全に刺激できている」に変わる、そのコツをわかりやすくお伝えします


いきなりたくさんのツボを覚えようとしても、どれから試せばいいか迷ってしまいますよね。まずはこれだけ押さえれば大丈夫、という代表的な3つのツボに絞って、場所・押し方・回数・時間をすべて具体的にお伝えします。今日から試せる内容です。
最初に覚えてほしいのが、膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ下にある左右のくぼみです。椅子に座って膝を軽く曲げてみると、お皿の下に2箇所のくぼみが自然と浮かび上がります。
内側のくぼみが内膝眼(ないしつがん)、外側のくぼみが外膝眼(がいしつがん)です。この2つはセットで押す方法がよく使われます。
犢鼻(とくび)はお皿の外側下のくぼみで、外膝眼とほぼ同じ場所にあります。膝の前面全体の重だるさや痛みに幅広く使われるツボとして知られています。
押し方は、両手の親指または中指の腹を左右のくぼみにそれぞれ当て、息を吐きながらゆっくりと5〜10秒かけて押します。1回あたり3〜5回を1セットとして、1日2〜3セットが目安です。
入浴後など体が温まっているときに行うと、心地よく行いやすいです。右膝の場合は、椅子に座って右膝を軽く曲げ、両手の指でお皿の下のくぼみを確認してから押すと位置を見つけやすいですよ。
膝の裏側が重だるかったり、曲げ伸ばしのたびにつっぱりを感じたりするときは、委中(いちゅう)が参考になります。
場所は膝の裏側のちょうど中央にあるくぼみです。膝の裏にシワが一本入りますが、そのシワの真ん中あたりが委中の位置です。
押し方は、椅子に腰掛けた状態で膝を軽く曲げ、両手の中指をそのくぼみに当ててじわっと優しく押します。膝裏には大きな血管が通っているため、強くグリグリするのではなく、「じわっと押して緩める」感覚を大切にしてください。
5〜7秒押して離すを3回ほど繰り返すだけで十分です。膝裏のつっぱりや重さが少しゆるむ感覚があれば、うまく刺激できています。
ツボ押しはやり方を間違えると逆効果になる場合があります。いくつかの基本ルールを守ることが、セルフケアを安全に続けるための土台になります。
最も大切なのは「痛気持ちいい」程度にとどめることです。痛みを我慢して強く押したり、同じ場所を何分も押し続けることは、周辺の筋肉や組織に余計な負担をかけます。
また、膝に強い腫れや熱感がある場合、あるいは転んだ・ひねったなど外傷直後はツボ押しを控えてください。炎症が起きているときに刺激を加えると、症状が強くなる場合があるためです。
時間帯は入浴後がおすすめです。朝の起き抜けで膝が硬いと感じるときは、まず軽くさする程度から始めてみてください。


「膝が痛い」といっても、痛みの出る場所や状況はひとりひとり違います。自分の症状パターンを確認しながら、どのツボを優先すれば良いかを見ていきましょう。ここをきちんと理解するだけで、セルフケアの手応えが変わってきます。
階段の下りや立ち上がりのときに膝の内側がズキッとするタイプには、血海(けっかい)と陰陵泉(いんりょうせん)がよく使われます。
血海は、膝のお皿の内側上から指3本分ほど上にあります。太もも内側の筋肉(内側広筋)のやや上あたりに指を当てると、少しコリっとした感触がある場所が目安です。
陰陵泉は、すねの内側の骨(脛骨)の上端あたりに位置しています。膝の内側を上から下へ指でなぞると、骨の端で自然と指が止まる場所があります。そこが陰陵泉です。
変形性膝関節症の初期などでは、内側への負担が症状に関係することがあります。この2つのツボを押すことで内側の筋肉や循環にアプローチしやすくなります。親指の腹でじっくり押し、5〜10秒キープを3回ほど繰り返してみてください。
たとえば「半年ほど前から階段の下りで膝の内側がズキッとするようになった」というケースでは、血海と陰陵泉を組み合わせて押すことで、内側への負担を和らげる助けになります。
階段を下るときにお皿の周りが痛い、または長時間歩いた後に膝の前側が重くなるタイプには、膝眼(しつがん)と梁丘(りょうきゅう)が参考になります。
膝眼はお皿の下の内外のくぼみで、先ほどご紹介した内膝眼・外膝眼と同じ場所にあります。
梁丘はお皿の外側上から指2〜3本分ほど上に位置しています。太ももの外側の筋肉と骨の境界あたりに指を当て、押すと少し響くような感触がある場所が梁丘です。前面の違和感やお皿まわりのこわばりに働きかけるツボとして知られています。
「階段の下りでお皿まわりが痛い」というタイプには、膝眼と梁丘を組み合わせることで前面の筋肉の緊張が緩む助けになります。膝の前面全体が重だるいと感じる方にも試してみてください。
立ち仕事が続いたあとに膝裏やふくらはぎが重だるい、または膝を曲げ伸ばしするたびに裏側がつっぱる感じがするときは、委中と足三里(あしさんり)の組み合わせが取り入れやすいです。
足三里は膝のお皿の外側下から指4本分ほど下、すねの外側の骨のすぐ外側にあります。下半身の血流や疲労感へのケアとして使われるツボです。立ち仕事が多い方や、膝からふくらはぎにかけて疲れが出やすい方に特に役立ちます。
委中と足三里を合わせてケアすることで、膝裏からふくらはぎにかけての筋肉のつっぱりが緩む助けになります。夜にじんと重だるい感じが続く方は、この2つをセットで取り入れてみてください。


「ツボを押せばとりあえず様子をみていい」と思いがちですが、状態によってはセルフケアが逆効果になることもあります。「これは大丈夫?」と不安に感じている方のために、自分の症状がセルフケアに適しているかどうかを確認しておきましょう。
次のような症状がある場合は、ツボ押しよりも先に、まず整形外科や医療機関への相談を優先してください。
膝がパンパンに腫れている、または触ると熱を持っているときは、関節内での炎症や水腫が起きている可能性があります。ツボへの刺激がかえって負担になる場合があります。
転んだりひねったりした直後に急に痛みが強くなった場合は、骨折や靱帯損傷の疑いがあります。自己判断でのセルフケアは控え、速やかに専門家に確認してもらってください。
また、夜間に安静にしていても膝がズキズキ痛む場合や、歩くことが非常につらい状態も、専門家への相談が先です。「階段で膝をひねったら急に腫れてきた」というケースは、まず整形外科に相談することをおすすめします。
腫れや熱感はなく、慢性的な痛みで日常生活は一応できているという場合には、ツボ押しを試しながら経過をみることは可能です。
ただし、2〜3週間セルフケアを続けても改善の兆しが見えない場合は、専門家に相談することをおすすめします。痛みの背景にある原因は、自己判断だけでは見えない部分がたくさんあります。
変形性膝関節症と言われている場合でも、初期であればセルフケアが役立つこともあります。ただし「最近また変わってきた気がする」「以前より痛みが強くなっている」と感じたら、専門家の目で確認してもらうことが安心です。


「ツボを押すって本当に意味があるの?」と感じる方もいると思います。東洋医学と現代医学の両面から、ツボ押しで何を期待できて何を期待すべきでないかについて、正直にお伝えします。
東洋医学では、ツボは「気と血の流れ」が滞りやすい場所とされています。刺激を加えることでその流れを促し、周辺の筋肉や組織の状態を整えると考えられています。
現代医学的には、ツボ周辺への刺激によって局所の血流や筋肉の緊張に変化が出る可能性があります。また、刺激が神経系を通じて痛みの感じ方そのものを調整する可能性も知られています。
「ツボを押した後に階段の上り下りが少しラクになった」「歩き始めのズキッとする感じが軽くなった」という変化は、こうした仕組みが関係していると考えられます。即効性はあくまで個人差がありますが、継続することで変化につながる場合があります。
一方で、ツボ押しには明確な限界があります。関節の変形そのものや、すり減った軟骨は、ツボを押しても元の状態には戻りません。
変形性膝関節症がある程度進行している場合、ツボ押しで「痛みの感じ方を和らげる」「動きやすさを支える」目的では活用できますが、構造そのものを変えることはできません。
ツボ押しはあくまでも「痛みのコントロール」や「動きやすくする」ための一手段として、筋力強化・体重管理・姿勢の改善などと組み合わせて活用することが大切です。「ツボを押せば根本から改善する」というわけではないことを、正直にお伝えしておきます。


ツボ押しだけでなく、ストレッチや筋トレを組み合わせることで、膝へのアプローチがより取り入れやすくなります。ここでは無理なく続けられる具体的な方法をお伝えします。1日10〜15分でできる「膝ケアの習慣」として参考にしてみてください。
まず取り入れてほしいのが、太ももの前後のストレッチです。椅子に座ったままでも行えるため、立ち仕事の合間や入浴後にも試せます。
太ももの後ろ側(ハムストリングス)は、椅子に座ったまま片脚を前に伸ばし、上体を軽く前に倒すだけでストレッチできます。10〜15秒キープを左右それぞれ行うだけで十分です。
ふくらはぎの張りが強い場合は、壁に手をついてかかとをしっかり床につけながら後ろ脚を伸ばすストレッチが参考になります。膝裏やふくらはぎのつっぱりが気になる方に特に役立ちます。
ツボ押しをした後にストレッチを行うと、筋肉がゆるんだ状態で伸ばせるため、より心地よく行いやすいです。ツボ押し→ストレッチ→軽い筋トレの順番で行うのがおすすめです。
膝への負担を減らすためには、太ももやお尻まわりの筋力が欠かせません。ただし、痛みがある状態では無理な負荷はかけないことが大切です。
おすすめは椅子を使ったミニスクワットです。椅子の背もたれに軽く手を添え、膝が内側に入りすぎないように気をつけながら少しだけ膝を曲げます。10回を1セットとして、無理のない範囲で行いましょう。
椅子に座った状態で片脚をゆっくり水平まで持ち上げ、5秒キープして下ろす動作も、膝に直接負担をかけずに太もも前面の筋肉を鍛えられるためおすすめです。
運動中の痛みが「10のうち3〜4程度まで」であれば継続可能と言われています。それを超える強い痛みが出たときは一旦中止してください。
少し意識を変えるだけで、日常生活での膝への負担を減らす助けになります。
立ち仕事では長時間同じ姿勢を続けず、こまめに体重移動をする習慣をつけることが大切です。かかとへの重心の偏りは膝への負担を増やすため、足の裏全体で体重を支えることを意識してみてください。
歩くときはつま先をまっすぐ前に向け、内股や外股にならないように注意します。靴はクッション性のあるものを選び、必要であればインソールの活用も有効です。長時間の立ち仕事が多い方ほど、靴選びは膝への影響が大きいので、ぜひ見直してみてください。


セルフケアを続けても痛みが改善しない場合や、自分だけでは対処が難しいと感じたとき、どこに相談すれば良いのでしょうか。整体・鍼灸・整形外科それぞれの役割を整理することで、自分に合った選択ができるようになります。
整体では、膝そのものだけでなく、膝に負担をかけている原因を全身から探っていきます。股関節・骨盤・足首のアライメント(配列)の崩れが膝への荷重バランスに関係していることは多く、全体のバランスを整えることが施術の中心になります。
鍼灸では、膝周囲のツボや経絡(けいらく)を使い、痛みの感じ方への働きかけや筋緊張の緩和、血流の改善を図ります。お灸による温熱刺激は、慢性的な膝の冷えや重だるさに対して効果が期待できます。
「整形外科でレントゲンを撮ったが大きな異常はないと言われたのに痛みが残る」というケースでは、骨や軟骨以外の筋肉・筋膜・関節の動きに問題があることもあり、整体や鍼灸がその部分にアプローチできます。
整形外科では、レントゲンやMRIによる画像検査をもとに、骨・軟骨・靱帯・半月板の状態を客観的に確認できます。骨折・半月板損傷・強い炎症など、緊急性や外科的対応が必要かどうかの判断は整形外科でなければできません。
消炎鎮痛薬やヒアルロン酸注射、理学療法士によるリハビリテーション指導も、整形外科が提供できる選択肢です。
整体や鍼灸と整形外科は「どちらか一方」ではなく、それぞれの役割を理解しながら組み合わせることが、長い目で見て現実的なアプローチになります。セルフケアと専門的なケアの重ね方を相談できる場所を持っておくことが、膝を長く守るうえでとても大切です。
セルフケアを2〜3週間続けても変化がない場合、または痛みが少しずつ強くなっている感じがある場合は、専門家に相談するタイミングです。
「年齢のせいだから仕方ない」と諦めてほしくはありません。変形性膝関節症であっても、筋力強化や姿勢の改善、適切なケアによって生活の質を上げることは十分に可能です。
まず相談してみるだけでも、自分の膝の状態を正確に知るきっかけになります。「大げさかな」と思わず、気になることがあれば一度確認してみることをおすすめします。
今日お伝えしたポイントをまとめると、まず内膝眼・外膝眼・委中を中心に、自分の症状パターンに合わせたツボを選ぶことが大切です。押し方は「痛気持ちいい」程度を守り、腫れや熱感がある状態では行わないことが基本ルールです。
ツボ押しは「痛みをコントロールする」「動きやすくする」ための有効な手段ですが、関節の変形そのものを元に戻すものではありません。ストレッチ・筋トレ・生活習慣の見直しと組み合わせることで、はじめて長期的なケアにつながります。
私が施術を通じて感じるのは、セルフケアをきちんと続けている方ほど、専門的なケアとの相乗効果が出やすいということです。「自分で膝を守る」という意識と日々の行動は、とても大きな意味を持つと思っています。
一人で抱え込まず、「なんかいつもと違うな」と感じたときにはぜひご相談ください。

