
院長:高木お気軽にご相談ください!

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朝起きた時に腰が痛いと感じたことはありませんか。もしかすると、今お使いのマットレスが原因かもしれません。整形外科医への調査によると、柔らかすぎるマットレスが腰痛の原因として最も多く挙げられているんです。
柔らかいマットレスは一見快適に思えますよね。しかし実際には腰やお尻が沈み込みすぎて、背骨が不自然に曲がった状態で一晩過ごすことになります。特に体重の重い腰部分が深く沈むと、前かがみのような姿勢を何時間も続けることになり、腰への負担が増大してしまうのです。
寝返りが打ちにくくなるのも大きな問題といえます。体が沈み込んだ状態では体を動かすのに余計な力が必要となり、睡眠中の自然な寝返りが妨げられてしまうでしょう。
反対に硬すぎるマットレスも腰痛の原因になります。体とマットレスの接触面積が少なくなるため、肩甲骨や腰、お尻など突出した部分に圧力が集中してしまうんですね。
立っている時の自然な背骨のカーブが保てず、腰とマットレスの間に隙間ができてしまうと、腰椎を支える筋肉が一晩中緊張状態になります。この筋肉の緊張が朝の腰痛につながる可能性があるのです。
使い始めて数年経ったマットレスは、見た目に変化がなくても中の素材がへたっている場合があります。へたったマットレスは体圧分散性が低下し、適切に体を支えられなくなるため要注意です。
また睡眠中は起きている時よりも体を動かす機会が少なく、長時間同じ部位に体重がかかり続けます。適度な寝返りができないと血行不良が起こり、筋肉が凝り固まって痛みを引き起こすことがあるでしょう。
マットレス選びで最も重要なのが硬さです。では適度な硬さとはどのような状態でしょうか。仰向けに寝た時に、立っている時の背骨の自然なS字カーブがそのまま保てる硬さが理想的といえます。
具体的なチェック方法として、マットレスに仰向けに寝て腰とマットレスの間に手のひらを入れてみてください。手のひらがギリギリ入らない程度、もしくは入ってもスッと抜けないくらいの隙間が適切です。
手のひらが楽々入ってしまう場合は硬すぎる可能性がありますね。逆に腰が深く沈み込んで手が全く入らない状態なら、柔らかすぎるかもしれません。実際に寝てみて確認することが大切です。
体圧分散性とは、体にかかる圧力を均等に分散する機能のことです。寝た時に肩や腰、お尻だけに圧力が集中せず、体全体で均等に支えられる構造が理想的でしょう。
体圧分散性に優れたマットレスは、体の凹凸に合わせて適度に沈み込み、包み込むようにフィットします。圧力が一点に集中しないため、血行不良や筋肉の凝りを防ぎやすくなるのです。
睡眠の質を高めるには、適度な寝返りが欠かせません。寝返りには体にかかる負担を軽減し、血液循環を促す効果があるからです。
高反発マットレスは体を押し返す力が強いため、寝返りを打ちやすいという特徴があります。一方で低反発マットレスは体が沈み込みやすく、寝返りに余計な力が必要となってしまうため、腰痛対策としては高反発のものを選ぶとよいかもしれません。
どんなに良いマットレスでも、へたってしまえば本来の機能を発揮できなくなります。長期間使用してもサポート力が持続する、耐久性の高いものを選びましょう。
一般的にマットレスの寿命は素材によって異なり、定期的な買い替えが必要です。朝起きた時の腰の痛みが以前よりひどくなったと感じたら、マットレスのへたりを疑ってみる必要があるかもしれません。
ポケットコイルマットレスは、コイルスプリングが一つひとつ独立した袋に入っている構造が特徴です。体を点で支えるため、体圧分散性に優れているといわれています。
このタイプは体重の重い方や横向き寝をする方に適していると考えられます。横向きで寝た時に肩が適度に沈み込み、背骨がまっすぐな状態を保ちやすいからです。
ただし品質によって耐久性に差があるため、実際に試してから選ぶことをおすすめします。また通気性はそれほど高くないので、定期的に立てかけて湿気を逃がすメンテナンスが必要でしょう。
高反発ウレタンマットレスは、適度な反発力で寝返りをサポートしてくれます。腰が沈み込みすぎず、自然な寝姿勢を保ちやすいのが魅力ですね。
体重に合わせて硬さを選べる製品が多く、自分の体格に最適なものを見つけやすいという利点があります。比較的軽量で扱いやすく、価格帯も幅広いため予算に合わせて選択できるでしょう。
注意点として、ウレタン素材は通気性があまり良くありません。夏場は蒸れやすいと感じる方もいるため、通気性を高める工夫がされているものや、除湿シートを併用するなどの対策が効果的かもしれません。
高反発ファイバーマットレスは、繊維状の樹脂を編み込んだ構造で作られています。体圧分散性と反発力のバランスが良く、体をしっかり支えながら寝返りもしやすいという特徴があるんです。
最大のメリットは通気性の高さでしょう。網目状の構造により空気が循環しやすく、一年中快適に使えます。さらに水洗いが可能なため、衛生的に保ちやすいのも嬉しいポイントですね。
ただし他の素材と比べると価格が高めに設定されている製品が多く、硬めの寝心地が苦手な方には合わないこともあります。ご自身の好みや予算を考慮しながら検討してみてください。
| 素材 | 特徴 | 適している方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ポケットコイル | 体を点で支え体圧分散性が高い | 体重が重い方・横向き寝の方 | 通気性やや低め、品質差あり |
| 高反発ウレタン | 寝返りしやすく価格帯が幅広い | 標準体重の方・予算重視の方 | 通気性に注意、蒸れやすい |
| 高反発ファイバー | 通気性抜群で水洗い可能 | 衛生面重視の方・暑がりの方 | 価格高め、硬めの寝心地 |
体重40kg以下の方は、少し柔らかめのマットレスが適している場合があります。体重が軽いと硬めのマットレスでは体が十分に沈まず、体圧分散がうまくいかないことがあるからです。
厚さの目安は7cm前後でしょう。薄すぎると底付き感が出てしまいますが、あまり厚いものは必要ないかもしれません。試しに寝てみて、肩や腰、お尻が適度にフィットする感覚があるかを確認してみてください。
軽量な方は寝返りもしやすい体格といえますので、極端に柔らかいものでなければ比較的自由に選べるでしょう。
体重60kg前後の標準的な体格の方は、中程度の硬さで厚さ10cm前後のマットレスが適していると考えられます。
この体重帯の方は、高反発ウレタンやポケットコイルなど、さまざまな素材から選択できます。立った時の自然な姿勢がそのまま横になった状態で保てるかを重視して選んでみてください。
仰向けで寝た時に背骨が自然なS字カーブを描いているか、横向きで寝た時に背骨がまっすぐになっているかをチェックしましょう。パートナーに横から見てもらうと判断しやすいですね。
体重80kg以上の方は、硬めでしっかりと体を支えるマットレスを選ぶ必要があります。柔らかいマットレスでは腰部分が深く沈み込んでしまい、腰痛の原因となる可能性が高いからです。
厚さは13cm以上、できれば15cm以上あるとよいでしょう。薄いマットレスでは体重を十分に支えきれず、床の硬さを感じてしまう底付き感が出やすくなります。
高反発ファイバーや高密度のポケットコイルなど、耐久性の高い素材を選ぶことをおすすめします。体重が重い分マットレスへの負担も大きくなるため、へたりにくいものを選ぶのが賢明でしょう。
マットレスを選ぶ際は、底付き感がないか必ず確認してください。仰向けで寝た状態でお尻を少し動かしてみて、床やベッドフレームの硬さを感じるようなら厚みが不足しているサインです。
横向きで寝た時にも同様にチェックしましょう。肩やお尻の部分で床の硬さを感じないか注意してみてください。底付き感があると体の一部に圧力が集中し、腰痛だけでなく肩こりの原因にもなりかねません。
| 体重 | 適した硬さ | 厚さの目安 | おすすめ素材 |
|---|---|---|---|
| 40kg以下 | 少し柔らかめ | 7cm前後 | 低反発・柔らかめ高反発 |
| 60kg前後 | 中程度の硬さ | 10cm前後 | 高反発ウレタン・ポケットコイル |
| 80kg以上 | 硬めでしっかり支える | 13cm以上(15cm推奨) | 高反発ファイバー・高密度ポケットコイル |
今使っているマットレスがすぐには買い替えられない場合、マットレストッパーを使う方法があります。マットレストッパーとは、既存のマットレスの上に敷く薄めの寝具のことです。
硬すぎると感じる場合は柔らかめのトッパーを、柔らかすぎる場合は硬めのトッパーを追加することで、寝心地を調整できるでしょう。厚さ3〜5cm程度のものが使いやすく、大きな効果が期待できます。
ただしこれはあくまで応急処置的な対策といえます。マットレス本体がへたっている場合は、トッパーを追加しても根本的な解決にはならないかもしれません。
もっと手軽な方法として、バスタオルを使った調整もあります。腰とマットレスの間に隙間がある場合、薄く折りたたんだタオルを腰の下に敷いてみてください。
腰のカーブをサポートすることで、痛みが軽減される可能性があります。またマットレスが部分的に沈み込みすぎる場合は、その部分にタオルを敷いて沈み込みを抑えるのも一つの方法でしょう。
あくまで一時的な対策ですが、旅行先などでマットレスが合わない時にも使えるテクニックですね。
マットレスには寿命があります。素材によって異なりますが、ウレタンで5〜8年、ポケットコイルで7〜10年程度が目安といわれています。
へたりのチェック方法をご紹介しましょう。マットレスの表面を手で押してみて、すぐに戻らない部分がないか確認してください。明らかに凹んでいる箇所があれば、へたっている可能性が高いです。
また横から見た時に波打っているように見える場合も、買い替えを検討する時期かもしれません。購入時期を記録しておくと、交換時期の判断がしやすくなりますね。
最も重要なサインは、朝起きた時の腰の痛みです。以前は問題なかったのに最近痛みを感じるようになった、日中は平気なのに朝だけ痛いという場合は、マットレスが原因の可能性が高いでしょう。
痛みや違和感が2週間以上続く場合は、マットレスの買い替えを検討してみてください。我慢して使い続けると慢性的な腰痛につながるかもしれません。
多くのマットレスメーカーが90日間や100日間のお試し期間を設けています。実際に自宅で数週間使ってみて、体に合うか確認できるサービスを活用すると安心ですね。返品保証があれば、失敗を恐れずに試すことができるでしょう。
腰が痛くならないマットレス選びでは、適度な硬さと体圧分散性、高反発の反発力、そして耐久性が重要です。仰向けに寝た時に腰とマットレスの間に手のひらがギリギリ入らない程度の硬さが理想的で、立っている時の自然な背骨のS字カーブが保てるものを選びましょう。
素材選びでは、体重の重い方や横向き寝の方にはポケットコイル、標準体重の方には高反発ウレタン、衛生面や通気性を重視する方には高反発ファイバーが適しています。体格に合わせて、軽い方は7cm前後、標準体重の方は10cm前後、重い方は13cm以上の厚さを目安にしてください。
マットレスが合わない場合は、マットレストッパーやタオルを使った応急処置も可能ですが、朝起きた時の腰痛が2週間以上続く場合は買い替えを検討しましょう。素材の寿命やへたりを定期的にチェックし、90日間のお試し期間を活用して自分の体に合ったマットレスを見つけることが、腰痛のない快適な睡眠への近道です。
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https://www.atpress.ne.jp/news/286267
https://www.family-dr.jp/?column=21789
https://jpn.mizuno.com/mizunosleep/content1
https://airweave.jp/blogs/column/column-high-resilience-mattresses-back-pain.html