
院長:高木お気軽にご相談ください!

院長:高木お気軽にご相談ください!


坐骨神経痛という言葉を聞いたことがありますか。お尻から太ももの裏側、ふくらはぎにかけて痛みやしびれが走る症状なんです。この痛みの正体は、腰から足先まで伸びている坐骨神経が何らかの理由で圧迫されたり刺激されたりすることで起こるといわれています。
原因は年代によっても変わってきます。比較的若い世代では腰椎椎間板ヘルニアが多く、椎間板という背骨のクッション材が飛び出して神経を圧迫するケースが見られるでしょう。一方、50歳以上の中高年では腰部脊柱管狭窄症が主な原因になりやすく、加齢によって脊柱管が狭くなることで神経根や馬尾を圧迫してしまうんですね。
そのほかにも、長時間のデスクワークで腰やお尻に負担がかかったり、猫背や骨盤の歪みが続いたりすることで、坐骨神経が圧迫されやすくなることも考えられます。
スクワットは下半身を鍛える代表的な運動ですよね。正しく行えば筋力アップや姿勢改善に役立つといわれていますが、坐骨神経痛がある方にとっては注意が必要な運動でもあるんです。
なぜかというと、スクワットは体幹や下半身にかなりの負荷がかかる運動だからです。とくにフォームが崩れている場合や、筋力バランスが整っていない状態で行うと、腰椎や骨盤周辺に余計な負担がかかってしまいます。
この負担が坐骨神経を刺激する原因になることがあり、結果として痛みやしびれが強まる可能性があるといわれているんですね。
では具体的にどんな動きが問題になるのでしょうか。よくあるのが膝がつま先より前に出てしまうフォームです。この状態では膝だけでなく腰にも大きな負担がかかります。
また、猫背になったまましゃがんだり、逆に腰を反らせすぎたりすると、腰椎や骨盤が不安定になって坐骨神経を圧迫しやすくなるんです。股関節からではなく膝から動かしてしまうのも、ただの屈伸運動になってしまい、腰に負担が集中する原因といえるでしょう。
さらに、体幹の筋肉が十分に働いていない状態でスクワットをすると、上半身がブレて腰椎や坐骨神経に余計なストレスがかかることも考えられます。こうした要因が重なることで、スクワット後に痛みが悪化するケースがあるんですね。
#坐骨神経痛 #スクワット #フォームミス #腰椎負担 #神経圧迫
スクワットをしていて腰やお尻に痛みが走ったことはありませんか。実はそれ、フォームの問題かもしれません。特に膝がつま先より前に出てしまうと、膝関節だけでなく腰椎にも大きな負荷がかかるんです。
猫背のままスクワットをすると、胸椎や腰椎が丸まって坐骨神経を圧迫しやすくなります。逆に腰を反らせすぎるのもNG。反り腰の状態では腰部に過度な負担が集中してしまい、神経への刺激が強まることが考えられるでしょう。
股関節ではなく膝から動かしてしまうのも要注意です。この動きはただの屈伸運動になってしまい、本来分散されるはずの負荷が腰に集中してしまうといわれています。
あまり知られていないのが、足裏の重心バランスです。かかとに体重が乗りすぎて足の指が浮いてしまうと、体が後ろに倒れないように無意識に前かがみになります。
この姿勢では腰が丸まりやすく、坐骨神経痛を持っている方にとっては症状が悪化しやすい状態なんですね。足の指をしっかり床につけて、足裏全体で体重を支えることが大切といえます。
健康のために頑張りすぎるのも考えものです。重いバーベルを担いだり、深くしゃがみすぎたりすると、筋力以上の負荷が腰や骨盤にかかってしまいます。
回数も多ければいいわけではありません。疲労が蓄積すると正しいフォームを保てなくなり、結果として腰への負担が増えることも考えられるでしょう。
体幹の筋肉がしっかり働いていないと、スクワット中に上半身がブレてしまいます。これが腰椎の不安定さにつながり、坐骨神経への圧迫を強めてしまう可能性があるんです。
また筋肉の柔軟性が不足していると、股関節や足首の可動域が制限されます。その結果、腰で動きを補おうとして余計な負担がかかることもあるでしょう。
すでに坐骨神経に炎症がある状態でスクワットを続けると、症状が悪化する可能性が高まります。痛みがあるのに我慢して運動を続けるのは、炎症を広げる原因になりかねません。体からのサインを見逃さないことが大切なんですね。
#間違ったフォーム #かかと重心 #体幹不足 #過剰負荷 #炎症悪化
正しいスクワットで最も大切なのが膝の位置です。膝がつま先よりも前に出すぎないようにすることで、膝関節や腰への負担を大きく減らすことができるといわれています。
鏡の前で横から自分の姿勢をチェックしてみてください。しゃがんだときに膝がつま先のラインを越えていたら要注意。手を頭の後ろで組むと肩甲骨が背骨に近づいて、自然と胸が開きやすくなります。この姿勢なら猫背になりにくく、膝も前に出にくくなるんですね。
膝から曲げようとするのは典型的な間違いです。スクワットは股関節から動かすことが基本なんです。
コツは骨盤を前に傾けながらお尻を後ろに引くイメージ。椅子に座るような感覚で行うとわかりやすいでしょう。ただし骨盤を倒しすぎると腰の反りが強くなってしまいます。背中・腰・骨盤が一直線になるよう意識してみてください。
お尻をしっかり引くと膝が自然に曲がり、体重がつま先側に移動します。この重心移動を感じながらさらに膝を曲げていくんですね。
スクワット前に体幹トレーニングをしておくと、上半身のブレを防ぐことができます。おすすめはドローインという呼吸法です。
筋トレでは呼吸を止めないことが大切です。しゃがむときに息を吸い、立ち上がるときに吐くのが基本。太ももの筋肉が伸びるときに吸って、縮むときに吐くと覚えておくといいでしょう。
息を止めると瞬間的に力が出せますが、血圧が急上昇するリスクがあります。特に初心者の方は呼吸を意識しながら行ってみてください。
最初から深くしゃがむ必要はありません。無理に深く下ろすと膝や腰を痛める原因になるんです。まずは浅めのスクワットから始めましょう。
| レベル | 回数 | セット数 | 負荷 |
|---|---|---|---|
| 初心者 | 5回 | 1〜3セット | 自重のみ |
| 一般的 | 10回 | 3セット | 自重のみ |
バーベルなどの重りも最初は不要です。自重トレーニングで正しいフォームを身につけることが先決なんですね。
#正しいフォーム #股関節主導 #ドローイン #呼吸法 #無理のない回数
通常のスクワットが難しい方には、足を大きく開くワイドスクワットがおすすめなんです。別名プリエスクワットとも呼ばれていて、バレエの動きを取り入れた方法なんですね。
やり方は両足を肩幅よりも広く開いて、つま先と膝を同じ方向に向けます。上半身はまっすぐ保ったまま、お尻を真下に落としていくイメージです。通常のスクワットと違って前傾しなくていいため、腰や背中への負担が少ないといわれています。
内転筋という太ももの内側の筋肉にも効果的で、脚を太くせずに引き締めたい方にぴったりでしょう。
壁を補助に使うスクワットなら、膝や頭が前に出すぎることを防げます。壁に向かって立ち、脚を肩幅に広げて壁に手を添えてください。壁とつま先はできる限り近づけるのがコツです。
手を壁に沿わせながら、太ももと床が平行になるまでしゃがみます。お尻は後ろに引くことを意識しましょう。足首が硬い方は十分に膝が曲がらないこともあるため、事前に足首とふくらはぎのストレッチをしておくといいですね。
深くしゃがむのがつらい方は、浅めのハーフスクワットから始めてみてください。膝の角度が45〜90度くらいまで曲げる程度で十分なんです。
フルスクワットと比べて動作の強度が低いため、筋力に自信がない方や痛みがある方でも取り組みやすいといわれています。まずは無理のない深さから始めて、慣れてきたら徐々に深くしていくのがおすすめです。
椅子に座るように行うスクワットも有効です。実際に椅子を後ろに置いておけば、万が一バランスを崩しても安心ですよね。お尻が椅子に触れるくらいの深さまで下ろして、また立ち上がる動作を繰り返します。
スクワット以外では、プランクやブリッジといった体幹トレーニングも効果的でしょう。プランクは肘とつま先で体を支える姿勢を維持する運動で、お腹周りの筋肉を鍛えられます。ブリッジは仰向けに寝てお尻を持ち上げる動作で、お尻や腰回りの筋肉に働きかけるといわれているんです。
#ワイドスクワット #壁スクワット #ハーフスクワット #体幹トレーニング #安全な筋トレ
スクワット中にお尻や太ももに鋭い痛みが走ったら、すぐに運動を止めてください。我慢して続けるのは絶対にNGなんです。
特に足に力が入らなくなったり、しびれが強くなったりする場合は要注意。これは坐骨神経への圧迫が強まっているサインかもしれません。軽い違和感程度なら様子を見てもいいですが、痛みが増す場合は無理をしないことが大切でしょう。
痛みが出たら、まずは安静にして体を休めることが基本です。炎症が起きている可能性がありますから、無理に動かすと症状が悪化することもあります。
2〜3日安静にしても改善しない場合や、痛みが強くて日常生活に支障が出る場合は、専門家に相談することをおすすめします。
急性期と慢性期で対処法が変わってくるんです。発症から48時間以内の急性期には、氷水や保冷剤をタオルで包んで15分程度アイシングすると、炎症を抑える効果が期待できるといわれています。
| 時期 | 対処法 | 効果 |
|---|---|---|
| 急性期(発症48時間以内) | アイシング15分程度 | 炎症を抑える |
| 慢性期 | 温める(お風呂・カイロ) | 筋肉の緊張緩和・血流改善 |
一方、慢性的な痛みやこわばりがある場合は、温めることで筋肉の緊張がほぐれて血流が改善しやすくなります。温かいお風呂に浸かったり、蒸しタオルやカイロを使ったりしてみてください。
普段の姿勢が坐骨神経痛の原因になっていることも多いんです。デスクワークで猫背になっていませんか。猫背だと骨盤が後ろに倒れて、腰椎のカーブが崩れやすくなります。
痛みやしびれが2週間以上続く場合は、整形外科やペインクリニックへの来院を検討してください。特に歩行が困難になったり、足に力が入らなくなったりした場合は早めの来院が望ましいでしょう。
排尿や排便に異常を感じる場合も要注意です。画像検査による正確な診断を受けることで、適切な対処法がわかりやすくなるといわれています。
#痛みの中止ライン #アイシング #姿勢改善 #早期受診 #安静の重要性
坐骨神経痛がある方がスクワットを行う際は、正しいフォームと適切な負荷管理が何より大切です。膝がつま先より前に出ない、股関節から動かす、体幹を安定させるといった基本を守ることで、症状の悪化を防ぐことができるでしょう。
もし痛みが出た場合は無理をせず、すぐに運動を中止して安静にすることが重要です。急性期にはアイシング、慢性期には温めるなど、状態に応じた適切な対処を行いましょう。通常のスクワットが難しい場合は、ワイドスクワットや壁スクワット、ハーフスクワットなどの代替トレーニングから始めることをおすすめします。
2週間以上症状が続く場合や、日常生活に支障が出る場合は、早めに整形外科やペインクリニックへの来院を検討してください。正しい知識と適切な対処で、坐骨神経痛と上手に付き合いながら健康的な体づくりを目指しましょう。