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貝殻骨(かいがらぼね)の意味とは|肩甲骨の名前の由来と働きを解説

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貝殻骨とは何か|肩甲骨の俗称と名前の由来

貝殻骨=肩甲骨の一般的な呼び方

貝殻骨という言葉を聞いたことがあるでしょうか。実はこれ、私たちの背中にある肩甲骨の俗称なんです。医学の世界では肩甲骨や肩胛骨という名前で呼ばれていますが、日本では古くから貝殻骨という親しみやすい呼び方が使われてきました。背中に手を回してみると、薄くて平らな骨が触れると思いますが、それが貝殻骨です。

貝殻のような曲面の形状が名前の由来

ではなぜ貝殻骨と呼ばれるようになったのでしょう。この骨の前面がゆるくくぼんでいて、まるで二枚貝の貝殻のような曲面をしているからなんですね。実際に骨を手に取って観察すると、その形状は本当に貝殻そっくりです。

また骨自体がとても薄く、下敷きのようにぺらぺらしていて光を通すほどだといわれています。この軽くて薄い構造が、私たちの腕を滑らかに動かすために重要な役割を果たしているわけです。

古語では「胛(かいがね)」とも呼ばれる

さらに歴史を遡ると、日本の古語ではこの骨をかいがねと呼んでいました。胛という漢字でかいがねと読み、両肩の高くなっている部分を表していたそうです。貝殻骨はかいがらぼね、かいがねはどちらも音が似ていて覚えやすいですよね。

医学用語としては「肩甲骨」「肩胛骨」が正式

医療機関や解剖学の教科書では、貝殻骨という呼び方ではなく肩甲骨または肩胛骨という名称が使われています。どちらの漢字も正しく、甲と胛は異なる意味を持つ字ですが、現在の医学辞書では肩甲骨という表記が一般的になっています。

  • 日本語の俗称:貝殻骨(かいがらぼね)
  • 古語:胛(かいがね)
  • 医学用語:肩甲骨、肩胛骨
  • 英語名:shoulder blade
  • ラテン語名:scapula(語源はギリシャ語のskaptein=掘る)

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貝殻骨(肩甲骨)の位置と形状の特徴

背中の上部、肋骨の後ろ側に左右一対存在

貝殻骨は体のどこにあるのか気になりますよね。背中の上側、ちょうど肋骨の後ろ側に左右一対で存在しています。鏡で自分の背中を見てみると、両肩の下あたりに三角形のような骨の輪郭が浮き出ているのがわかるはずです。この骨は肋骨の上に載っているような状態で、肋骨と直接骨同士でつながっているわけではないんですね。

三角形状の扁平な骨で体表から触れることができる

形を詳しく見ていくと、貝殻骨は三角形に近い扁平な骨になっています。扁平骨と呼ばれる平べったい骨で、体表から手で触れることができるのが特徴です。腕を背中に回して肩の下あたりを触ってみてください。ゴツゴツとした骨の感触があれば、それが貝殻骨の一部なんです。

前面(肋骨面)がゆるくくぼんで貝殻状の曲面

貝殻骨という名前がついた理由は、その独特な形状にあります。前面つまり肋骨側に向いている面がゆるくくぼんでいて、まるで二枚貝の貝殻のような曲面を描いているんですね。このくぼみが肋骨の丸みに沿うような形になっているため、背中で滑らかに動けるわけです。

薄くて軽い構造で滑らかな動きを実現

驚くべきことに、貝殻骨はかなり薄い骨なんです。解剖の経験がある先生によると、下敷きのようにぺらぺらしていて光にかざすとうっすら光を通すほどだといいます。がっちりした厚い骨ではなく、軽くて薄い構造だからこそ、私たちの腕が滑らかに動くようになっているんですね。

項目特徴
位置背中の上部、肋骨の後ろ側に左右一対
形状三角形に近い扁平骨
表面の特徴前面が貝殻状にゆるくくぼむ
厚さ薄く下敷き程度、光を通すほど
触診体表から手で触れることが可能

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貝殻骨(肩甲骨)の構造と関節のつながり

鎖骨と接して肩鎖関節を形成

貝殻骨は他の骨とどのようにつながっているのでしょうか。まず注目したいのが鎖骨との関係です。体の表側にある鎖骨と接して、肩鎖関節という関節をつくっています。肩幅を測るとき、肩の端から端までの距離を測りますよね。ちょうどこの幅の端の部分が、貝殻骨と鎖骨が接する場所なんです。

上腕骨と連結して肩関節を構成

次に大切なのが腕の骨とのつながりです。貝殻骨は上腕骨という腕の骨と連結していて、私たちがよく知っている肩関節を構成しています。この関節があるからこそ、腕を前後左右に動かしたり回したりすることができるわけですね。肩関節を動かすことが貝殻骨の大きな役割ですが、筋肉がかたくなったり縮まったりすると、貝殻骨と上腕骨の位置関係に影響が出てしまうこともあります。

肋骨とは直接接せず筋肉でつながる

興味深いことに、貝殻骨は肋骨の上に載っているように見えますが、実は肋骨と直接骨同士でつながっているわけではないんです。骨を連結させて関節をつくっているわけではなく、筋肉を介してつながっているんですね。それでも肩や腕を動かすことに深く関連しているのは、鎖骨を介して胴体と連結しているためです。

肩帯を構成する重要な骨格要素

貝殻骨は鎖骨とともに肩帯を構成する重要な骨格要素になっています。肩をすくめるような動作をすると、貝殻骨は上に向かって引き上がり、鎖骨も上に向かって角度が変わります。このような関連があるため、貝殻骨の動きが悪くなれば鎖骨の動きも悪くなったり、逆に貝殻骨の動きを鎖骨が補おうとすることも考えられます。

  • 鎖骨との接合:肩鎖関節を形成し肩幅の端を構成
  • 上腕骨との連結:肩関節を構成し腕の運動を実現
  • 肋骨との関係:直接接続せず筋肉を介してつながる
  • 鎖骨を介した連結:胴体との結びつきを確保
  • 肩帯の構成:鎖骨とともに上肢を体幹に接続

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貝殻骨(肩甲骨)の6つの動きと役割

挙上・下制(上下の動き)

貝殻骨にはさまざまな動きがあることをご存知でしょうか。まず挙上と下制という上下の動きがあります。挙上は肩をすくめて首を短くする動きで、反対に下制は肩甲骨が頭から下方向に遠ざかる動きなんです。肩こりのときは首から肩にかけての筋肉がかたく緊張していて、これは肩が重力に逆らって上がっているような状態が多いといわれています。

外転・内転(前後の動き)

次に外転と内転という前後の動きを見ていきましょう。体を背中から見たとき、背骨を中心に左右の貝殻骨が両側に位置していますよね。背骨から貝殻骨が離れていくように体の前方向にいく動きを外転といいます。遠くに腕を伸ばすときなどは、この外転の動きがあることでより腕のリーチを長く使えるわけです。逆に内転は貝殻骨が背骨側に近づくように体の後ろ方向にいく動きで、肩を後ろに引く動きや胸を張る動作で使われています。

上方回旋・下方回旋(回転運動)

さらに上方回旋と下方回旋という回転運動があります。この2つの動きは腕を万歳するように上げたり下げたりする動きで伴うんですね。貝殻骨は肋骨の上に載っていますが、その上を回転するように動けるんです。

シャンプーをしようと両手を頭の上に乗せるとき、頭を下げずに腕を持ち上げれば脇が開いて上がってきますよね。このときに外側から上に向かって回転していくような動作が上方回旋で、腕を下に下げるときの動作が下方回旋なんです。

腕の動きを支える土台としての機能、肩や腕の可動域に大きく影響

これらの動きが組み合わさることで、腕をあげたり回したりが可能になっています。貝殻骨の動きが悪くなると、肩の関節がそれを補うために動いて不具合を起こしてしまうこともあるといわれています。

動きの種類動作の方向日常動作の例
挙上上方向へ持ち上げる肩をすくめる
下制下方向へ下げるなで肩の状態
外転背骨から離れる(前方)遠くのものを取る
内転背骨に近づく(後方)胸を張る、物を引く
上方回旋外側から上へ回転腕を上げる、シャンプー
下方回旋上から下へ回転腕を下ろす

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貝殻骨(肩甲骨)につながる主な筋肉

僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋など胴体とつなぐ筋肉

貝殻骨は骨としては鎖骨を介して胴体と接していますが、筋肉を通じて背骨や腕ともつながっているんです。まず背中の上側を覆う大きな僧帽筋があり、上部・中部・下部というように機能が分かれています。

肩甲骨の挙上・内転・下制・上方回旋といった働きを持っているんですね。次に僧帽筋の下の層にある肩甲挙筋は、貝殻骨と首の骨である頸椎を結んでいて、肩甲骨を上にあげる挙上の役割があります。首すじのコリとして感じるのは、この2つの筋肉のかたさが要因の一つと考えられています。

さらに菱形筋という背骨と貝殻骨をつなぐひし形の筋肉も重要です。背骨側に貝殻骨を寄せる内転の動きで、肩を後ろに引いて胸をはるといった動きに使われているんですね。デスクワークで椅子に座って前かがみになってしまうと、菱形筋がブレーキをかけているような状態になり過緊張が起こることもあるといわれています。

前鋸筋、小胸筋など肋骨とつなぐ筋肉

肋骨から貝殻骨にかけてついている前鋸筋は、ノコギリの歯のようにギザギザのかたちについているため鋸という文字が使われています。

菱形筋の貝殻骨を背骨側に動かす役割に対して、背骨から遠ざけるように動く外転の機能があるんです。また小胸筋は貝殻骨の前側の部分から表側の肋骨についていて、呼吸の際に肋骨を上に引き上げる役割をします。

三角筋、回旋筋腱板など腕とつなぐ筋肉

肩パットのように肩を覆っている三角筋は、前部・側部・後部というように機能が分かれていて、腕と肩を動かす機能を持っています。回旋筋腱板はローテーターカフとも呼ばれ、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋という4つの筋肉の総称なんですね。ボールを投げる際に肩や腕を捻る動作をするとき、貝殻骨と上腕骨をしっかりつないで制御するために機能しています。

筋肉の働きが肩甲骨の位置と動きを制御

これらの筋肉がかたくなってしまうと、貝殻骨を動かして筋肉への血流を促すことが大切になってきます。一つの部分を良くしようとするのではなく、どの部分を使ったらよく動くようになるかを考えていくと、体全体の動きがつながり運動効率が良くなると考えられています。

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まとめ

貝殻骨は肩甲骨の俗称で、背中の上部に左右一対で存在する扁平な骨です。その名前の由来は、前面が貝殻のようにゆるくくぼんだ形状をしていることにあります。古語ではかいがねとも呼ばれ、現在の医学用語では肩甲骨または肩胛骨が正式名称として使われています。

貝殻骨は鎖骨と接して肩鎖関節を形成し、上腕骨と連結して肩関節を構成しています。肋骨とは直接つながらず筋肉を介して結びついていますが、肩帯を構成する重要な骨格要素として機能しています。

この骨には挙上・下制、外転・内転、上方回旋・下方回旋という6つの基本的な動きがあり、これらが組み合わさることで腕の複雑な動作が可能になっています。貝殻骨の動きは肩や腕の可動域に大きく影響し、動きが制限されると肩関節の不具合につながることもあるといわれています。

貝殻骨には僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋などの胴体とつなぐ筋肉、前鋸筋、小胸筋などの肋骨とつなぐ筋肉、三角筋、回旋筋腱板などの腕とつなぐ筋肉が付着しています。これらの筋肉の働きが貝殻骨の位置と動きを制御しているため、日常的に意識して動かすことで肩こりや姿勢の問題の改善につながる可能性があります。

引用元

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A9%E7%94%B2%E9%AA%A8
https://anatomy1.net/?%E8%B2%9D%E6%AE%BB%E9%AA%A8
https://www.weblio.jp/content/Scapula


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