
院長:高木お気軽にご相談ください!

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肩の前側で最も目立つ筋肉が三角筋前部です。鎖骨の外側3分の1あたりから始まり、上腕骨の中ほどにある三角筋粗面という部分に付着しています。腕を前に上げたり内側にひねったりする動作で働くため、物を持ち上げる時や投球動作の際に重要な役割を果たすのが特徴といえます。
大胸筋の上部は鎖骨の内側3分の2から起こり、上腕骨の大結節稜に停止する構造になっています。肩関節の屈曲や内旋に関与しており、腕を前に出す動作や胸の前で物を抱える動きで活躍します。大胸筋上部が硬くなると巻き肩の原因になることもあるため、柔軟性を保つことが大切です。
前鋸筋は肋骨の外側から肩甲骨の内側縁まで伸びる筋肉で、肩甲骨を前方に動かす外転という作用を持ちます。この筋肉が働くことで腕のリーチが長くなり、ボクシングや水泳などのスポーツで特に使われています。翼状肩甲という肩甲骨が浮き出る状態は前鋸筋の機能低下と関連があるといわれています。
上腕二頭筋の長頭腱は肩関節の前面を通過し、力こぶを作る筋肉の一部として肩の安定性にも関わっています。肩前面の痛みの原因になることがあり、腕を上げる動作で負担がかかりやすい構造です。
大胸筋の奥に隠れている小胸筋は、第3から5肋骨の前面から肩甲骨の烏口突起に付着する深層筋です。デスクワークで硬くなりやすく、姿勢の乱れや呼吸に影響を与える可能性があるとされています。
| 筋肉名 | 位置 | 主な作用 |
|---|---|---|
| 三角筋前部 | 肩の前側表層 | 腕の屈曲・内旋 |
| 大胸筋上部 | 鎖骨から上腕骨 | 腕の屈曲・内転 |
| 前鋸筋 | 肋骨から肩甲骨 | 肩甲骨の外転 |
| 小胸筋 | 肋骨から肩甲骨(深層) | 肩甲骨の下制・前傾 |
#肩の前の筋肉 #三角筋前部 #前鋸筋 #解剖学 #肩関節の構造


腕を前方に上げる時、三角筋前部が主役として働いています。洗顔する時や高い棚に手を伸ばす場面で、この筋肉が収縮することで肩関節の屈曲が可能になるのです。日常生活においては洗髪や着替えといった動作で頻繁に使われるため、この部分の機能が低下すると生活の質に直結するといわれています。
荷物を持ち上げる動作では、肩の前の筋肉が肩甲骨の位置を安定させながら力を発揮します。腕を遠くに伸ばす際にも肩甲骨がズレないよう微調整する役割があり、スムーズな運動を支えているのです。買い物袋を運ぶ時や子供を抱きかかえる場面で、これらの筋肉が協調して働くことで効率的な動きが実現できるとされています。
前鋸筋は肩甲骨を胸郭に固定する重要な役割を担っています。この筋肉の機能が低下すると、前方頭位姿勢や巻き肩といった不良姿勢につながる可能性があるといわれています。肩甲骨の安定化運動は姿勢改善に効果的とされ、僧帽筋下部と前鋸筋の活性化により頸部周囲の筋バランスが整うと報告されています。
ボクシングのパンチ動作や水泳のストロークでは、前鋸筋による肩甲骨の外転が腕のリーチを長くする働きがあります。三角筋前部は投球動作やラケット競技でも重要で、肩関節の屈曲と内旋を組み合わせた複雑な動きを可能にしています。
小胸筋は呼吸補助筋として、深呼吸や速い呼吸の際に肋骨を持ち上げて胸郭を広げる手助けをしています。デスクワークで胸が潰れた状態が続くと小胸筋が縮まり、呼吸が浅く感じることもあるようです。
#肩の前の筋肉の役割 #日常動作と肩関節 #姿勢保持 #呼吸補助筋 #スポーツパフォーマンス


両足を肩幅に開いて立ち、ダンベルを太ももの前で持つところからスタートします。背筋を伸ばして胸を張った状態を保ち、肘を少し曲げたまま腕を前方へゆっくり持ち上げていくのが基本の流れです。
肩の高さに達したら一瞬止めてから、同じく4秒かけて元の位置に戻していきます。肩が上がらないように注意することで三角筋前部に集中して効かせられますし、親指側を前にすると肩関節への負担が軽くなるといわれています。
ショルダープレスはダンベルやバーベルを肩の高さから頭上に押し上げる種目で、三角筋前部と中部を同時に鍛えられるのが特徴です。座って行うと体幹が安定しやすく、立った姿勢だと全身を使った動作になります。肩甲骨を下げる意識で行うことで僧帽筋に負荷が逃げにくく、三角筋前部をとくに強く収縮させられるとされています。
腕立て伏せの姿勢から股関節を曲げてお尻を高く突き上げ、体をくの字にするパイクプレスは自重で三角筋を鍛える方法です。おでこが床に触れる寸前まで肘を外側に曲げてから、肩と腕の力で押し返すように元に戻します。背中を丸めずに体重移動すること、肘を外に広げないことがポイントです。
仰向けに寝て片方の腕を天井に向けて90度挙げた状態から、手のひらを天井方向にして肩甲骨を床から離すように腕を真上に伸ばしていきます。肩甲骨を外側に引き離す意識で行うと前鋸筋に効果的な刺激が入るようです。
フロントレイズは10回から15回を1セットとして3セット程度が一般的な目安とされています。前鋸筋トレーニングは10回から15回を1セットとして、2から3セット行うのがおすすめです。
| トレーニング種目 | 回数 | セット数 |
|---|---|---|
| ダンベルフロントレイズ | 10~15回 | 3セット |
| ショルダープレス | 8~12回 | 3セット |
| パイクプレス | 10~15回 | 3セット |
| 前鋸筋トレーニング | 10~15回 | 2~3セット |
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重たい荷物を何度も持ち上げたり腕を使う作業が続いたりすると、三角筋前部に疲労が溜まって筋肉痛が起こります。肩より高い位置に手を上げる動作は特に負担が大きく、痛みが長引く原因になることもあるようです。運動直後に感じる即発性筋肉痛だけでなく、翌日や数日後に現れる遅発性筋肉痛も関係している場合があります。
四十肩や五十肩は肩関節周囲炎とも呼ばれていて、加齢による関節や腱の組織損傷で炎症が起きる状態です。関節包の中でも初期から強い症状が出やすいのが肩の前の腱板疎部という部分で、肩の前面に痛みが出ることが多いとされています。腕を上げる動作や背中に手を回す動作で痛みが出やすく、日常生活にも影響が及びます。
ベンチプレスで肩の前面が痛くなるのは、大胸筋や三角筋前部で受け止められない負荷が肩関節にかかることが原因といわれています。フォームが崩れて肩が内側に入り込むと、肩の前面へのストレスが増えやすくなります。痛みがある場合は無理に筋トレを続けるのは禁物で、メニューを変更する必要があるでしょう。
肩の後ろ側の筋肉や関節包が硬くなると、肩関節の動きが制限されて前面に過剰な負荷がかかる可能性があります。後方組織の柔軟性が低下することで肩前面にストレスが加わり、痛みにつながるケースがあるようです。
肩の後ろにある棘下筋にトリガーポイントができると、肩の前部に痛みが放散することがよくあります。棘下筋のトリガーポイントが原因で痛みを発生させる代表例が四十肩・五十肩で、痛みは腕の内側を通って指先まで及ぶこともあるとされています。
腕を前方に上げる動作や背中に手を回す動作で痛みが出やすいといわれています。以下のような動作では特に注意が必要です。
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立った状態で両手を背中側に回して組み、肘を伸ばしながら後方に引き上げていきます。肩甲骨を寄せるイメージで胸を張ると、三角筋前部のストレッチ感が高まるといわれています。この動作には肩関節の回旋動作が必要で、上側の手は外旋、下側の手は内旋の動きが含まれます。背中で手を組めない人は、大胸筋上部や三角筋後部の柔軟性が不足している可能性があるようです。
横向きに寝た状態で下側の腕の下にクッションや丸めたタオルを置きます。上側の腕を頭の上まで持ち上げて、クッションを支点にしながら体を少し前に倒すことで脇の下から肩甲骨周囲がじんわり伸びていきます。20秒ほどキープしたら元に戻り、左右両方で行うのが基本です。四つ這いで両手を椅子や台に乗せて胸を床方向に下げる方法も、前鋸筋を効果的に伸ばせるといわれています。
中指を肩に置いて両肘で大きく円を描くように回す動作は、肩関節全体の柔軟性を高めるのに効果的です。肘を後ろに引く時は肩甲骨同士を寄せるように大きく動かし、前に回す時は顔の前で両肘をつけるようにおへそに向かって回します。肩を大きく回す運動は肩関節の可動域を広げることにつながるとされています。
ストレッチは1回20秒から30秒程度が効果的で、週5回以上、週合計300秒以上行うことが推奨されています。10秒では筋肉が十分に伸びず、60秒と長くても20秒とあまり効果が変わらないといわれています。1日1分からでも継続することで柔軟性の改善が感じられるとされています。
強い痛みがある時は無理にストレッチせず、まず安静にすることが大切です。痛みが長引く場合は専門家に相談することで、触診を通じて原因を見極めてもらうことができるでしょう。整体や整骨院では体のバランスを整える施術や、筋肉の緊張を和らげる手技が提供されています。
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肩の前の筋肉は三角筋前部、大胸筋上部、前鋸筋、小胸筋などで構成され、日常生活からスポーツまで幅広い場面で重要な役割を果たしています。腕を前に上げる動作や物を持ち上げる動作、姿勢保持や呼吸にも関わる大切な筋肉群です。
これらの筋肉を鍛えるにはダンベルフロントレイズやショルダープレス、パイクプレスなどのトレーニングが効果的で、10回から15回を1セットとして3セット程度行うのが一般的です。一方で、使いすぎによる筋肉痛や四十肩・五十肩、トリガーポイントによる関連痛など、痛みの原因も様々です。
予防と改善には、背中で手を組むストレッチや側臥位での前鋸筋ストレッチを週5回以上、1回20秒から30秒程度行うことが推奨されています。痛みが強い場合は無理をせず、専門家に相談することが大切です。肩の前の筋肉を適切にケアすることで、健康的な日常生活とパフォーマンス向上につながるでしょう。