
院長:高木お気軽にご相談ください!

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こんにちは、湘南カイロ茅ヶ崎整体院の高木です。ご家族が突然の脳卒中で倒れて半身麻痺のリハビリをされているという方や、ご自身が回復期を迎えて今後の改善について不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。医師からは治らないと言われたけれど、本当にこのままなのかと悩まれているお気持ち、私にはとてもよくわかります。
私自身も幼い頃に小児喘息で「一生付き合っていくしかない」と診断されましたが、父のカイロプラクティックで完治した経験があります。西洋医学で治らないと言われても、体には回復しようとする力が備わっているのです。


半身麻痺は確かに重い後遺症ですが、適切なリハビリと体質改善で日常生活を取り戻された方を何人も診てきました
半身麻痺は脳卒中の代表的な後遺症のひとつで、脳の血管が詰まったり破れたりすることで脳細胞がダメージを受け、体の片側に麻痺が残る状態を指します。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などが原因となり、突然発症するため患者さんご本人もご家族も大きな衝撃を受けることになります。脳の右側がダメージを受けると左半身に、左側がダメージを受けると右半身に麻痺が現れるという特徴があります。
麻痺の程度は人によって大きく異なり、軽度であれば手足が動きにくい程度ですが、重度になると全く動かせなくなることもあります。また麻痺だけでなく感覚が鈍くなったり、痙縮といって筋肉が硬く突っ張ってしまったりする症状も伴うことが多いです。日常生活で当たり前にできていた着替えや食事、歩行といった動作が困難になり、患者さんの生活は一変してしまいます。
発症直後は命の危険もあるため急性期の治療が最優先となりますが、状態が落ち着いてくると今度はリハビリが中心となります。脳のダメージを受けた部分そのものは元に戻らなくても、残っている脳の機能を活かして失われた機能を補うことができるのが人間の体の素晴らしいところです。これを神経の可塑性と呼びますが、適切なリハビリを続けることで脳が新しい回路を作り出し、動きを再学習していけるのです。
半身麻痺に対するリハビリは発症からの時期によって内容や目的が大きく変わってきます。それぞれの時期に応じた適切なアプローチを行うことが、回復への近道となるのです。
発症から約2週間から3週間までの急性期では、まだ生命の危険がある状態のため安静が基本となります。しかしずっとベッドで寝たきりでいると、肺炎や血栓症といった合併症のリスクが高まってしまいます。そのため医師の許可が出れば、ベッド上での関節を動かす運動や、座る練習といった基本的なリハビリが始まります。この時期のリハビリは機能回復というよりも、これ以上状態を悪化させないための予防的な意味合いが強いです。
発症から約3ヶ月から6ヶ月の回復期は、最も機能回復が見込める重要な時期です。脳の可塑性が最も活発に働くこの期間に、集中的なリハビリを行うことで大きな改善が期待できます。回復期リハビリテーション病棟では、理学療法士による歩行訓練や立位訓練、作業療法士による日常生活動作の練習、言語聴覚士による嚥下訓練などが毎日のように行われます。
私が診てきた患者さんの中にも、この回復期にしっかりとリハビリに取り組まれた方ほど、その後の生活の質が大きく向上している印象があります。退院後も自宅で継続できるリハビリの方法を覚えておくことも、この時期の大切な目標のひとつです。
発症から6ヶ月を過ぎると生活期と呼ばれる段階に入ります。回復期ほどの劇的な改善は見られにくくなりますが、適切なリハビリを続けることで機能の維持や緩やかな向上は十分に可能です。この時期には介護保険を利用した訪問リハビリやデイサービスでのリハビリ、あるいは自費のリハビリ施設を利用される方もいらっしゃいます。
生活期で大切なのは、獲得した機能を低下させないことと、残された機能を最大限に活かして生活の質を高めることです。また痙縮が強くなってきた場合にはボツリヌス療法などの治療を検討することもあります。生活期に入ったからといって諦めるのではなく、できることを継続していく姿勢が何より重要なのです。
病院や施設でのリハビリだけでなく、自宅での自主トレーニングが回復を大きく左右します。毎日少しずつでも継続することで、脳への刺激が積み重なり新しい神経回路の形成を促すことができるのです。
麻痺した手や腕のリハビリでは、健側の手で麻痺側の手を支えながら両手を使う動作を繰り返すことが効果的です。テーブルを拭く動作や、洗濯物をたたむ動作など、日常生活の中で自然に両手を使う場面を意識的に取り入れてみてください。最初は健側の手が9割の力を担っていても、続けているうちに麻痺側も徐々に動きに参加してくるようになります。
また指先の細かい動きを取り戻すために、ボタンをつける練習や、コインを拾う練習なども有効です。ペグボードという道具を使って小さなピンを穴に差し込む訓練も、作業療法でよく行われています。手首や肘、肩の関節が硬くならないよう、毎日ストレッチを行うことも忘れないでください。
足や脚のリハビリでは転倒のリスクがあるため、必ず安全を確保した環境で行うことが大前提です。立位訓練を行う際は、しっかりとした手すりや椅子につかまり、できればご家族に見守ってもらいながら実施してください。椅子に座った状態で足首を上下に動かす運動や、膝の曲げ伸ばし運動から始めて、徐々に立ち上がり動作や片足立ちへと進めていきます。
歩行訓練では最初は平行棒の中を歩き、次に杖を使った歩行、最終的には杖なしでの歩行を目指します。ただし無理は禁物で、疲れを感じたらすぐに休憩を取ることが大切です。歩くことに不安がある場合は、まず椅子に座った状態で足踏み動作を繰り返すだけでも効果があります。階段の昇り降りは転倒のリスクが高いため、必ず手すりを持ち、健側の足から上る、麻痺側の足から下りるという基本を守ってください。
半身麻痺があると体の左右のバランスが崩れてしまい、姿勢も悪くなりがちです。体幹の筋力を維持することは転倒予防にもつながるため、座位でのバランス訓練を取り入れることをおすすめします。椅子に座った状態で背筋を伸ばし、左右にゆっくりと体を傾ける運動や、前後に体を動かす運動を行います。
また鏡を見ながら姿勢をチェックする習慣をつけることも大切です。麻痺側に体が傾いていないか、肩の高さが左右で揃っているかを確認してください。当院では姿勢分析システムを使って体の歪みを数値化していますが、ご自宅でも鏡の前に立って客観的に自分の姿勢を見る時間を作ってみてください。
リハビリの効果を最大限に引き出すためには、運動だけでなく生活習慣全体を見直すことが重要です。脳の回復には十分な栄養と休息、そして前向きな気持ちが欠かせません。
脳の修復には良質なタンパク質やビタミン、ミネラルが必要不可欠です。特にビタミンB群は神経の機能に深く関わっており、積極的に摂取したい栄養素です。また脳の細胞膜を構成するオメガ3脂肪酸も重要で、青魚やえごま油などから摂ることができます。食事が十分に取れない場合は、医師や管理栄養士に相談して栄養補助食品の利用も検討してください。
当院ではメタトロンという検査機器を使って、その方に不足している栄養素や相性の良い食材を調べることができます。一般的に良いとされる食品でも、体質によっては合わないこともあるため、個別に最適な栄養を知ることが大切です。
睡眠中に脳は日中の経験を整理し、記憶を定着させる作業を行っています。リハビリで学習した動きも、睡眠によって脳に刻み込まれるのです。質の良い睡眠を取るために、寝る前のスマートフォンやテレビは控え、部屋を暗く静かな環境に整えてください。寝つきが悪い場合は、日中に適度な運動をすることや、就寝時刻を一定にすることも効果的です。
半身麻痺のリハビリは長期戦となるため、患者さん本人のモチベーションを保つことが非常に重要です。できなかったことができるようになった時には一緒に喜び、うまくいかない時には寄り添って励ますご家族の存在が、回復を大きく後押しします。焦らず、比較せず、その方のペースで進めていくことが何より大切です。
また介護をされるご家族自身の心身の健康も忘れてはいけません。一人で抱え込まずに、ケアマネジャーや訪問看護師、デイサービスなどの社会資源を上手に活用してください。ご家族が笑顔でいられることが、患者さんにとっても最高のリハビリ環境になるのです。
病院でのリハビリに加えて、整体やカイロプラクティックによる施術も半身麻痺の方の生活の質を向上させる選択肢のひとつです。当院では麻痺そのものを治すということではなく、体全体のバランスを整えることで残された機能を最大限に引き出すサポートをさせていただいています。
半身麻痺があると麻痺していない側の手足に過度な負担がかかり、健側にも痛みやこりが出てくることがよくあります。また麻痺側の筋肉が硬くなって関節の動きが制限されたり、姿勢の歪みから腰痛や肩こりが生じたりすることもあります。こうした二次的な症状に対して、優しい刺激で筋肉をほぐし、関節の動きを改善する施術を行います。
さらに当院ではメタトロンを用いて自律神経の状態や栄養バランスをチェックし、その方に必要な生活習慣の改善点をお伝えしています。脳卒中を経験された方は再発のリスクもあるため、血圧や血糖値の管理、ストレスケアなど予防の観点からもサポートさせていただきます。
半身麻痺という診断を受けた時、多くの方が「もう元の生活には戻れない」と絶望されます。確かに以前と全く同じ状態に戻ることは難しいかもしれませんが、リハビリと生活習慣の見直しによって、できることは確実に増えていきます。私が診てきた患者さんの中にも、最初は車椅子だった方が杖で歩けるようになり、最終的には杖なしで散歩を楽しめるまでに回復された方がいらっしゃいます。
大切なのは諦めないことと、焦らないことです。今日より明日、明日より来週と、少しずつでも前進していることを実感できれば、それが次へのエネルギーになります。一人で悩まず、医療機関や地域のサービス、そして私たちのような治療院も上手に活用しながら、一緒に健康な体を取り戻していきましょう。