
院長:高木お気軽にご相談ください!

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最近、深く息が吸えていないなと感じることはありませんか。朝起きても体が重くて、疲れが取れていない感覚が続いているという方も多いのではないでしょうか。
デスクワークや日々のストレスで胸まわりが固まってしまうと、呼吸が浅くなり睡眠の質も低下してしまいます。そんなときこそ、布団の中でできる自律神経を整える呼吸筋のストレッチがおすすめです。
わざわざ着替えなくても、寝る前や起きた直後にベッドの上で実践できるので、忙しい毎日でも続けやすいのが魅力です。今回は呼吸を楽にして快眠につなげる、寝た姿勢でできる呼吸筋ストレッチの方法をお伝えしていきます。


私自身が小児喘息で苦しんだ経験から、呼吸の大切さは身をもって理解しています。呼吸筋を整えることで体も心も変わっていきますよ
呼吸筋とは、その名の通り呼吸をするために働く筋肉のことを指します。主なものとして横隔膜や肋間筋、首まわりの斜角筋や胸鎖乳突筋などがあり、これらが協力して肺を動かしています。
普段意識することは少ないかもしれませんが、これらの筋肉が緊張して固くなると肺が十分に膨らまなくなり、結果として取り込める酸素の量が減ってしまいます。体に必要な酸素が不足すると疲労感や集中力の低下、肩こりや頭痛といった不調が現れやすくなるのです。
特にパソコン作業が多い方は前かがみの姿勢が続くため、胸まわりの筋肉が縮んだ状態で固まりやすくなります。猫背になると横隔膜の動きも制限されるため、無意識のうちに浅い呼吸が習慣化してしまうのです。
さらに呼吸が浅くなると自律神経のバランスも乱れやすくなり、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めたりと睡眠の質にも影響が出てきます。呼吸筋を柔軟に保つことは、単に呼吸を楽にするだけでなく全身の健康維持につながる大切なケアなのです。
呼吸筋のストレッチは、立って行う方法もありますが、寝た状態で実践すると体がリラックスしやすく効果が高まります。布団やベッドの上でそのままできるので、朝起きたときや夜寝る前の習慣にするのがおすすめです。
ストレッチを行う際のポイントは、決して無理をせず気持ちいいと感じる範囲で伸ばすことです。痛みを感じるほど強く伸ばすと筋肉が逆に緊張してしまうため、心地よさを大切にしながら続けましょう。
また呼吸と動きを連動させることで、より深くストレッチ効果を得られます。息を吸うときに胸を広げ、吐くときに力を抜くといったリズムを意識すると、自然と深い呼吸ができるようになっていきます。
まずは仰向けに寝た状態で、両腕をゆっくりと頭の上に伸ばしていきます。このとき息を大きく吸いながら腕を上げることで、胸郭が広がり肋間筋が効果的に伸びていきます。
腕を上げきったら数秒間そのままキープし、息を吐きながらゆっくりと腕を下ろします。この動作を5回ほど繰り返すだけで、胸まわりの筋肉がほぐれて呼吸がしやすくなるのを実感できるはずです。
さらに効果を高めたい場合は、腕を上げた状態で左右にゆっくり倒してみましょう。体側がしっかり伸びることで横隔膜の動きも改善され、より深い呼吸ができるようになります。
次は横向きに寝た姿勢で、上側の腕をゆっくりと後ろに開いていきます。このストレッチは肩甲骨まわりや背中の筋肉をほぐすのに効果的で、猫背の改善にもつながります。
腕を開くときは息を吸いながら行い、胸が天井を向くように上半身をねじっていきます。無理のない範囲でねじったら、そのまま3回ほど深呼吸をしましょう。
息を吐きながら元の位置に戻り、反対側も同じように行います。左右それぞれ2セットずつ行うと、背中全体がスッキリして呼吸の通りが良くなります。
仰向けの状態で両膝を曲げ、両手で膝を抱えるようにして胸に引き寄せます。このポーズは腰まわりや背中の緊張を和らげるとともに、横隔膜にも良い刺激を与えてくれます。
膝を抱えたまま、ゆっくりと前後に体を揺らしてみましょう。背骨がマッサージされるような感覚があり、背中全体の筋肉がほぐれていきます。
この動作を30秒ほど続けたら、膝をゆっくり離して深呼吸します。腰や背中の緊張が取れることで、呼吸をする際の体の動きがスムーズになるのです。
呼吸筋というと胸や背中をイメージしがちですが、実は首まわりの筋肉も呼吸に大きく関わっています。特に斜角筋や胸鎖乳突筋といった首の前側の筋肉は、浅い呼吸が続くと過剰に働いて疲労しやすくなります。
仰向けに寝た状態で、首を左右にゆっくりと倒してみましょう。このとき無理に引っ張るのではなく、頭の重みで自然に伸びるのを待つイメージで行います。
片側30秒ずつキープしたら、今度は首を軽く回してみます。首の緊張が取れると呼吸補助筋の負担が減り、より楽に呼吸ができるようになります。特にデスクワークで首が凝りやすい方には、この首まわりのストレッチが効果的です。
寝ながらできる呼吸筋ストレッチは、朝と夜で少し目的を変えて実践するとより効果的です。朝は体を目覚めさせるために、やや大きめの動きでしっかりと胸を広げるストレッチがおすすめです。
腕を大きく上げて伸びをしたり、体をねじって背中を刺激したりすることで、睡眠中に固まった筋肉がほぐれて一日のスタートが快適になります。深く呼吸をすることで脳にも酸素が行き渡り、頭がスッキリと冴えてきます。
一方、夜寝る前はリラックスを目的としたゆったりとしたストレッチが適しています。呼吸をゆっくりと深く行いながら、体の力を抜いていくイメージで取り組みましょう。
副交感神経が優位になることで自然と眠気が訪れ、質の高い睡眠へとつながっていきます。寝る前のスマートフォンを見る時間を少し減らして、この呼吸筋ストレッチの時間に充ててみてください。
呼吸筋のストレッチを習慣にすると、まず実感できるのが呼吸の深さの変化です。今まで胸だけで浅く呼吸していたのが、お腹まで使った深い呼吸ができるようになり、体に取り込める酸素の量が増えていきます。
十分な酸素が全身に行き渡ることで、疲労回復が早くなったり集中力が高まったりと、日常生活のパフォーマンスが向上します。また姿勢も自然と改善されるため、肩こりや首のコリといった慢性的な不調も軽減されていくのです。
さらに睡眠の質が上がることで、朝の目覚めがスッキリとして一日を活動的に過ごせるようになります。自律神経のバランスも整うため、ストレスへの耐性が高まり心の安定にもつながります。
ストレッチの効果を最大限に引き出すためには、いくつかのポイントを意識すると良いでしょう。まず大切なのは毎日続けることです。一度にたくさん行うよりも、短時間でも毎日続ける方が体に定着しやすくなります。
また呼吸のリズムを大切にすることも重要です。吸う息と吐く息の長さを同じくらいにして、ゆっくりと深く呼吸することを心がけましょう。焦らずに自分のペースで行うことが、リラックス効果を高めるコツです。
ストレッチ中は体の感覚に意識を向けて、どこが伸びているのか、どこが緩んでいるのかを感じ取るようにします。体との対話を楽しむような気持ちで取り組むと、ストレッチの時間が心地よいものになっていきます。
呼吸は生命活動の基本であり、一日に何万回も繰り返される動作です。その呼吸を支える筋肉が固くなっていると、知らず知らずのうちに体全体に負担がかかってしまいます。
私が小児喘息で苦しんでいた頃、呼吸がうまくできないことでどれだけ日常生活が制限されるかを痛感しました。呼吸がしっかりとできることは、当たり前のようでいて実はとても大切なことなのです。
呼吸筋を柔軟に保つことは、単に呼吸を楽にするだけでなく、全身の血流改善や代謝の向上、免疫力の維持といった様々な健康効果をもたらします。寝ながらできる簡単なストレッチですが、その影響は体全体に及ぶのです。
もし今、呼吸が浅い感じがする、疲れが取れない、眠りが浅いといった悩みを抱えているなら、ぜひこの呼吸筋ストレッチを試してみてください。布団の中で数分行うだけで、体の変化を実感できるはずです。
ただし、ストレッチを続けても改善が見られない場合や、呼吸時に痛みがあるような場合は、体の深い部分に原因が隠れている可能性もあります。そのようなときは一人で悩まずに、専門家に相談することをおすすめします。
当院では呼吸器の不調や自律神経の乱れに対して、体全体のバランスを整える施術を行っています。私自身の喘息克服の経験を活かし、呼吸に関する悩みには特に力を入れて対応しています。あなたが深く楽な呼吸を取り戻し、快適な毎日を送れるようサポートさせていただきますので、いつでもお気軽にご相談ください。

