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内腹斜筋と外腹斜筋の違いとは?位置・作用・筋繊維を解説

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内腹斜筋と外腹斜筋の基本的な違い

脇腹を触ったときに感じる筋肉、それが腹斜筋です。実は外腹斜筋と内腹斜筋という2つの筋肉が重なり合ってできています。体幹の安定性を保つには、両者の協調的な働きがとても重要なんですね。

表層と深層に分かれる位置関係

外腹斜筋は腹部の表層、つまり皮膚に近い部分に位置しています。対して内腹斜筋はその深層、外腹斜筋の下に存在しているわけです。触診で確認する際も、外腹斜筋は比較的触れやすいのですが、内腹斜筋は深い位置にあるため難しいといわれています。

起始停止部の比較

項目外腹斜筋内腹斜筋
起始部第5~第12肋骨の外面胸腰筋膜深葉、腸骨稜、鼠径靭帯
停止部鼠径靭帯、腹直筋鞘前葉、腸骨稜第10~12肋骨の下縁、腹直筋鞘
位置表層深層

上の表を見るとわかるように、起始と停止が逆方向になっていますね。外腹斜筋は肋骨から下方へ向かい、内腹斜筋は骨盤周辺から上方へ向かいます。

筋繊維は逆向きに走行

外腹斜筋の筋繊維は外上方から内下方へ斜めに走っています。ポケットに手を入れる方向といえばイメージしやすいでしょうか。一方、内腹斜筋の筋繊維は逆向きで、外下方から内上方へ走行しているんです。

この走行方向の違いが重要で、体幹を右に回旋させる際には右の内腹斜筋と左の外腹斜筋が同時に働きます。筋繊維がクロスするように配置されることで、回旋動作がスムーズになっています。

協調して体幹を安定させる

これら2つの筋肉は、協調して働くことで真価を発揮します。歩行時には骨盤から上半身を回転させながら重心を移動させますが、このとき内腹斜筋と外腹斜筋が交互に収縮してスムーズな動きを実現しているんです。

また、腹圧を高めて内臓の位置を安定させる際には両側の腹斜筋が同時に収縮します。この協調的な働きによって体幹部の安定性が維持され、腰痛の予防にもつながるといわれているんですね。

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作用の違い|特に回旋動作における役割

体幹を左右にひねる動作、つまり回旋動作において内腹斜筋と外腹斜筋は異なる働きをします。この違いを理解すると、日常動作がどれだけ複雑な筋肉の協調で成り立っているかがわかるんですね。

体幹回旋時の違い

体を右にひねるとき、右側の内腹斜筋と左側の外腹斜筋が同時に収縮します。つまり内腹斜筋は同側への回旋に働き、外腹斜筋は対側への回旋に働くわけです。これは筋繊維の走行方向が逆向きであることから生まれる作用の違いなんですね。

左右の腹斜筋が協調することで、スムーズで力強い回旋動作が可能になっています。常に対角線上の筋肉が連動しているんです。

体幹屈曲・側屈における共通の作用

体を前に曲げる屈曲動作では、左右両側の内腹斜筋と外腹斜筋が同時に収縮します。腹直筋と協力しながら体幹を前方へ曲げる働きをするわけですね。

また、体を横に倒す側屈動作では、曲げる側の腹斜筋が収縮します。右に倒すなら右側の腹斜筋群が働くという仕組みです。

呼吸補助と腹圧形成における役割

呼吸の際、特に息を吐くときには腹斜筋群が収縮して胸郭を引き下げます。深呼吸や咳をするときに活動するのはこのためなんですね。

さらに重要なのが腹圧の形成です。重い物を持ち上げる際には腹斜筋群が収縮して腹腔内の圧力を高めます。この腹圧によって腰椎が安定し、体幹部の保護につながるといわれているんです。

具体的な日常動作での働き方

  • 歩行時:骨盤と体幹を回旋させながら重心移動
  • 振り向く動作:左右の腹斜筋が対角線上に連動
  • 物を拾う動作:屈曲と回旋の複合動作
  • 野球・ゴルフのスイング:強力な回旋作用が必要
  • テニスのサーブ:対角線上の筋肉が協調

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解剖学的構造の詳細比較

内腹斜筋と外腹斜筋の解剖学的な構造を詳しく見ていくと、起始停止の位置関係や神経支配の違いがよくわかります。この構造の違いが、先ほど説明した作用の違いを生み出しているんですね。

外腹斜筋の詳細

外腹斜筋は第5~第12肋骨の外面から起始する筋肉です。筋繊維は外上方から内下方へ斜めに走り、停止部は鼠径靭帯、腹直筋鞘前葉、そして腸骨稜の外唇となっています。

腹部の筋肉の中でも最も表層に位置しているため、触診で比較的確認しやすいんですね。肋骨から始まって骨盤へ向かう走行は、ポケットに手を入れる方向と同じです。

内腹斜筋の詳細

内腹斜筋は外腹斜筋とは逆に、骨盤側から起始します。起始部は胸腰筋膜深葉、腸骨稜の中間線、そして鼠径靭帯です。筋繊維は外下方から内上方へ走行し、第10~12肋骨の下縁と腹直筋鞘に停止するんですね。

外腹斜筋の深層に位置しているため、触診では上前腸骨棘の内上方でわずかに触れることができる程度です。起始と停止が外腹斜筋と逆になっているのが特徴となっています。

神経支配の違い

両方の筋肉とも、主に肋間神経(第7~11肋間神経)と腸骨下腹神経、腸骨鼠径神経によって支配されています。これらは胸髄と腰髄から出ている神経なんです。

外腹斜筋はより上位の肋間神経からの支配が強く、内腹斜筋は下位の肋間神経と腸骨下腹神経からの支配が中心となります。

腹直筋鞘を介した筋膜のつながり

内腹斜筋と外腹斜筋は、どちらも腹直筋鞘という筋膜構造に停止します。外腹斜筋は腹直筋鞘の前葉を形成し、内腹斜筋は前葉と後葉の両方に関与しているんです。

この筋膜のつながりによって、腹部の筋肉群が一体となって体幹の安定性を高めています。腹直筋を含めた腹部の筋肉すべてが、筋膜ネットワークを通じて協調して働くわけですね。

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触診方法と評価の違い

内腹斜筋と外腹斜筋は位置や作用が異なるため、触診方法や筋力テストの方法も変わってきます。専門家による適切な評価が、体幹機能の状態を把握するうえで重要なんですね。

外腹斜筋の触診方法

外腹斜筋は表層に位置しているため、比較的触診しやすい筋肉です。脇腹の肋骨と骨盤の間に手を当て、体幹を対側へ回旋させることで収縮を感じ取ることができます。

例えば右側の外腹斜筋を触診する場合、体を左に回旋させると収縮するわけです。筋繊維が斜めに走っている感触を確認できれば、触診が成功しているといえるでしょう。

内腹斜筋の触診方法

内腹斜筋は深層に位置しているため、触診はやや難しくなります。上前腸骨棘の内上方に指を当て体幹を同側へ回旋させることで収縮を感じ取れるんです。

右側の内腹斜筋であれば、体を右に回旋させたときに収縮します。外腹斜筋よりも深い位置にあるため、触診には慣れが必要なんですね。

それぞれの筋力テスト方法

筋力テストでは、仰向けの姿勢から体幹を回旋しながら起こす動作で評価します。右の内腹斜筋と左の外腹斜筋を同時に評価する場合、右斜め前方へ体を起こす動作を行うわけです。

検査者が抵抗を加えながら、筋肉がしっかりと働いているかを確認します。左右の筋力バランスを比較することで、弱い側を特定できるんですね。

機能低下時の症状

  • 体幹の安定性低下:姿勢制御が難しくなる
  • 骨盤の不安定性:位置保持が困難に
  • 腰椎への負担増加:腰痛リスクが高まる
  • 歩行時のバランス低下:ふらつきやすくなる
  • 回旋動作の制限:スムーズな動きが困難

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それぞれを効果的に鍛える方法

内腹斜筋と外腹斜筋をバランスよく鍛えることで、体幹の安定性が高まり腰痛予防にもつながるといわれています。日常的に取り組めるエクササイズを紹介していきますね。

両方の腹斜筋を鍛える共通のエクササイズ

サイドクランチは横向きに寝た状態で体を起こす動作で、腹斜筋全体に効果的です。サイドプランクは肘と足だけで体を支えるエクササイズで、体幹の安定性を高めるのに最適なんですね。

ツイストクランチは仰向けから体をひねりながら起こす動作で、左右の腹斜筋を効率よく刺激できます。これらは自宅でも簡単にできるため、継続しやすいのが特徴です。

外腹斜筋を意識した対側回旋トレーニング

外腹斜筋は対側への回旋に働くため、右の外腹斜筋を鍛えるなら体を左にひねる動作を行います。立った状態で上体をねじる運動や、ダンベルを持って対角線上に体をひねる動作が効果的なんです。

内腹斜筋を意識した同側回旋トレーニング

内腹斜筋は同側への回旋に働くため、右の内腹斜筋を鍛えるなら体を右にひねる動作を意識します。横向きに寝た状態から上体を起こしながら同側へひねる運動が効果的なんですね。

深層にある筋肉のため、ゆっくりとした動作で行うことがポイントです。呼吸を止めずに、息を吐きながら収縮させると効果が高まります。

ストレッチ方法と日常生活での意識ポイント

腹斜筋のストレッチは、立った状態で体を横に倒す側屈ストレッチや、座って体をひねる回旋ストレッチが基本となります。筋トレ後だけでなく、日常的に行うことで柔軟性が保たれるんです。

日常生活では、物を拾うときに腰だけでなく腹斜筋を使って体をひねる意識を持つことが大切です。歩行時にも骨盤と体幹の回旋を意識すると、自然と腹斜筋が鍛えられていきます。正しい姿勢を保つだけでも腹斜筋は働いているため、背筋を伸ばすことを心がけましょう。

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まとめ

内腹斜筋と外腹斜筋は、体幹の安定性を支える重要な筋肉です。外腹斜筋は表層に位置し対側への回旋に働き、内腹斜筋は深層に位置し同側への回旋に働くという作用の違いがあります。

両者の筋繊維は逆方向に走行し、協調して働くことでスムーズな回旋動作や姿勢保持を可能にしています。解剖学的には起始停止が逆になっており、神経支配のパターンも異なりますが、どちらも腹直筋鞘を介して筋膜ネットワークを形成しているんです。

触診方法は、外腹斜筋が対側回旋で、内腹斜筋が同側回旋で確認できます。機能が低下すると姿勢制御の困難さや腰痛のリスクが高まる可能性があるため、サイドクランチやツイストクランチなどのエクササイズで日常的に鍛えることが大切です。

日常生活でも、歩行時の体幹回旋を意識したり、物を拾う際に腹斜筋を使ったりすることで、自然と鍛えることができます。バランスの良い体幹機能を維持するために、両方の腹斜筋を意識したトレーニングとストレッチを継続しましょう。


院長:高木

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