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EMSは効果なし?消費者庁の措置とシックスパッドの真実を解説
消費者庁がEMS機器に措置命令を出した理由と背景
EMSは効果なしという噂を耳にしたことはありませんか。実は2020年3月、消費者庁は4社のEMS機器販売事業者に対して景品表示法違反で措置命令を出しました。多くの人がこれを見て、EMS自体に効果がないと誤解してしまったのです。
2020年の景品表示法違反による措置命令の詳細
消費者庁が問題視したのは、貼るだけで痩せられるかのような広告表現でした。オークローンマーケティング、ディノス・セシール、プライムダイレクト、ヤーマンの4社が、テレビ通販やウェブサイトで展開していた広告が優良誤認表示に該当すると判断されたのです。
各社は効果の根拠資料を提出しましたが、消費者庁は合理的な証拠として認めませんでした。この不実証広告規制の適用により、措置命令が下されることになります。注目すべきは、EMS機器そのものの効果が否定されたわけではないという点です。
EMS機器そのものが効果なしと判断されたわけではない理由
措置命令の対象となったのは、あくまで誇大な広告表現であり、筋肉を刺激するEMSの基本的な機能自体は認められています。消費者庁が問題視したのは、運動や食事制限なしに貼るだけで大幅に痩せられるという表現でした。
アメリカのFDAも軽量化をうたったEMS機器の認証を拒否しており、カロリー燃焼効果は限定的だとの見解を示しています。しかし筋肉への電気刺激による筋力維持やトレーニング補助としての価値までは否定していません。つまり適切な期待値で使用すれば、EMSは十分に活用できるツールといえるでしょう。
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シックスパッドの科学的根拠と実際の効果
シックスパッドについて調べていると、効果があるのかないのか混乱してしまいませんか。実は京都大学との共同研究で実証された科学的根拠があり、筋肉を鍛える効果は証明されています。ただし、痩せる効果と筋肉を鍛える効果はまったく別物だということを理解しておく必要があります。
京都大学との共同研究が証明した20Hz周波数
シックスパッドが採用する20Hz周波数は、京都大学の森谷名誉教授による30年以上の研究成果に基づいています。筋肉の酸素消費量を最大化し、効率的な刺激を実現する周波数として科学的に実証されたのです。
- 20Hzを超える周波数では約60秒で筋肉の張力が低下する
- 高すぎる周波数はタンパク質合成を抑制してしまう
- 20Hz刺激でマイオカインの一種であるBDNFの発現が増加
- カテプシンBの発現が他の周波数より多くなる
- 30年以上の研究で最適な周波数として実証済み
筋肉刺激のメカニズムと研究データ
シックスパッドの公式研究では、虚弱高齢者に対して下肢骨格筋量の増加やバランス機能の維持が確認されています。電気刺激によって筋肉が収縮を繰り返し、随意運動と併用することで酸素消費量や血中乳酸値の増加も実証されました。
ただし内臓脂肪や皮下脂肪への直接的効果は限定的だと考えられています。脂肪は電気を通しにくい性質があるため、皮下脂肪が厚い部位では筋肉まで電気刺激が届きづらいのです。
痩せる効果と筋力増強の違い
EMSは筋肉に電気を流して刺激を与えるため、筋肉の活動が増える→消費カロリーが増える→脂肪が燃焼するという間接的な過程になります。早稲田大学の研究でも30日間のEMS負荷で腹部の筋肉量増大と体脂肪量の減少が認められましたが、これはあくまで2次的効果です。
つまりシックスパッドは貼るだけで脂肪が落ちる魔法の道具ではなく、運動や食事管理と組み合わせることで効果を発揮する筋力トレーニング補助ツールといえるでしょう。
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EMSトレーニングで実際に得られる効果と限界
EMSを使えばすぐに痩せられると期待していませんか。実際には筋肉量の増加やサイズダウンには一定期間の継続が必要で、即効性を求める人には向いていない可能性があります。研究データから見えてくる現実的な効果と限界について詳しく解説していきましょう。
早稲田大学とヤーマンの研究が示すデータ
早稲田大学の研究では、30日間のEMS負荷によって腹部の筋肉量増大と体脂肪量の減少が確認されています。注目すべきは、これらが2次的効果として腹部周囲径の減少につながったという点です。つまりEMSが直接脂肪を溶かすのではなく、筋肉が増えた結果として代謝が上がり脂肪が減るという流れになります。
研究機関 | 期間 | 確認された効果 |
---|---|---|
早稲田大学 | 30日間 | 腹部筋肉量増大・体脂肪量減少・腹部周囲径減少 |
ヤーマン | 6週間~12週間 | ウエスト・二の腕・ふくらはぎの有意な減少 |
またヤーマンのEMS美容機器による研究では、使用6週後と12週後にウエスト・二の腕・ふくらはぎすべてで有意な減少が見られました。体重やBMI、体脂肪率も同様に減少しており、継続使用の重要性が証明されているのです。
効く人と効かない人を分ける決定的な要因
EMSの効果には個人差があり、効く人と効かない人の差はどこにあるのでしょうか。最も大きな違いは継続できるかどうかです。3ヶ月程度の使用で効果が現れるため、数週間で諦めてしまう人は結果を得られません。
さらに運動不足の人や普段筋肉を使わない生活をしている人ほど、EMSによる筋肉刺激の恩恵を受けやすい傾向があります。反対に皮下脂肪が厚すぎる場合は電気刺激が筋肉まで届きづらく、効果を感じにくいかもしれません。
脂肪燃焼効果が限定的である科学的背景
EMSによる脂肪燃焼効果が限定的だといわれる理由は、筋肉への電気刺激が主な作用だからです。早稲田大学の研究でも、EMS負荷中に血漿FFA濃度の上昇とRQの低下が認められましたが、これは筋肉が活動した結果として脂肪が動員されたに過ぎません。
つまり貼るだけで脂肪が消えるわけではなく、筋肉を鍛える→基礎代謝が上がる→結果的に脂肪が燃えやすくなるという段階を踏む必要があるのです。
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EMSの正しい使い方と安全性の注意点
EMS機器を安全に使うためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。周波数の違いや禁忌事項を理解せずに使用すると、思わぬトラブルにつながる可能性があります。正しい知識を身につけて効果的に活用していきましょう。
家庭用と業務用の周波数による違い
家庭用EMSは主に低周波から中周波を使用しており、表層の筋肉に働きかける設計になっています。一方で業務用EMSは高周波まで対応しているため、深層筋肉であるインナーマッスルまで刺激を届けることができるのです。
周波数帯 | 対応機器 | 刺激できる範囲 |
---|---|---|
低周波 | 家庭用 | 表層の筋肉 |
中周波 | 家庭用・業務用 | 中層の筋肉 |
高周波 | 業務用 | 深層筋肉(インナーマッスル) |
日本ホームヘルス機器協会は家庭用EMS機器の安全性に関する自主基準を定めており、定格電圧が250V以下の機器について安全性を規定しています。ただし顔や首、頭部への使用を意図した機器や医療機器には適用されません。
禁忌事項と安全な使用条件
ペースメーカーなど体内植込医療用電子機器を使用している方は、絶対にEMSを使ってはいけません。また悪性腫瘍がある方、38度以上の発熱がある方、妊娠中や生理中の腹部への使用も禁忌とされています。
- 心臓の上や頸動脈洞への使用禁止
- 血栓症の領域近くへの使用禁止
- 刺青を入れている部位への使用禁止
- 38度以上の発熱時は使用禁止
- 妊娠中や生理中の腹部使用は禁止
これらの禁忌事項を無視すると重大な健康被害につながる恐れがあるため、使用前に必ず確認が必要になります。
筋肉痛への対処と最適な使用頻度
EMSによる筋肉痛が生じた場合は、無理にトレーニングを続けず1〜2日の休息を取ることが大切です。筋肉が回復する時間を確保することで、次回のトレーニング効果を最大限に引き出せます。
使用頻度は週2〜3回程度が理想的で、毎日使うと筋肉疲労や皮膚トラブルのリスクが高まります。強度設定は最初は弱めから始めて、徐々に体を慣らしていくのがおすすめです。
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整骨院で推奨するEMSの活用方法
整骨院でEMSを活用する際、どのように使えば最も効果的なのでしょうか。単独で使うよりも運動や食事管理と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。実際の活用事例から最適な使い方を見ていきましょう。
運動と食事管理を組み合わせる重要性
EMSによる筋肉刺激は受動的なものであり、ジョギングや筋トレのような運動量とは異なります。そのため食事管理や有酸素運動と併用してこそ、本来の効果を実感しやすくなるのです。
筋肉の材料となるたんぱく質やミネラルをしっかり摂る食事も欠かせません。特にEMS使用後に高たんぱくな食事を意識することで、筋肉の回復を助ける働きが期待されています。寝ているだけで痩せられるわけではなく、日々の生活習慣や意識が大切だということを理解しておく必要があるでしょう。
リハビリと筋力維持での実践例
整骨院ではリハビリ施設やアスリートのトレーニングにもEMSが広く使われており、特に筋肉の再教育や筋力低下の予防・回復に効果があるとされています。高齢者やケガ後のリハビリ中の方にとって、動かずに筋肉を刺激できるEMSは大きなメリットです。
研究では、虚弱高齢者に対して8週間のEMSトレーニングを実施したところ、機能的能力の改善が認められました。また骨や関節に負担をかけずに筋力トレーニングが可能なため、運動が難しい方でも安心して継続できるという特徴があります。
業務用と家庭用の適切な使い分け
業務用EMSは高出力で深層筋肉まで刺激できるため、整骨院では矯正メニューとセットで使用することが多いです。矯正の効果を維持できる体作りに役立ち、特に産後の骨盤矯正との組み合わせがおすすめされています。
家庭用EMSは自宅で気軽に使えますが、信頼できる機器を選ぶことが重要です。消費者庁の基準をクリアした製品や、日本ホームヘルス機器協会の安全基準に適合したものを選びましょう。
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まとめ
EMSトレーニングは、消費者庁の措置命令によって効果がないと誤解されがちですが、実際には科学的根拠に基づいた筋力トレーニング補助ツールとして認められています。重要なのは、貼るだけで痩せるという誇大広告と、実際の筋肉刺激効果を区別して理解することです。
シックスパッドに代表される20Hz周波数のEMS機器は、京都大学との共同研究で実証された理論に基づいており、適切に使用すれば筋肉量の増加や体型改善に効果が期待できます。ただし脂肪燃焼効果は間接的であり、運動や食事管理との組み合わせが不可欠です。
早稲田大学やヤーマンの研究データでは、継続使用によって筋肉量増加やサイズダウンが確認されていますが、効果を実感するには3ヶ月程度の継続が必要です。また家庭用と業務用では周波数や刺激の深さが異なるため、目的に応じて使い分けることが大切でしょう。
安全に使用するためには、ペースメーカー使用者や悪性腫瘍のある方などの禁忌事項を守り、日本ホームヘルス機器協会の安全基準に適合した製品を選ぶことが重要です。整骨院では運動療法やリハビリと組み合わせてEMSを活用しており、総合的なアプローチで最大限の効果を引き出しています。
引用元一覧
- https://news.e-expo.net/gyousei/2020/03/200331-g01.html/
- https://compliance-ad.jp/against/2020/ems機器の通販、製造販売業者4社に景表法措置命令
- https://shiobara-vc.jp/ems-koukanasi-shouhishachou/
- https://www.mtgec.jp/wellness/sixpad/evidence/
- https://brostokyo.com/blog/ems(電気刺激トレーニング)は効果ありますか?
- https://tokorozawa.w.waseda.jp/kg/doc/20/sotsuron2006/1K03A165-0.pdf
- https://www.shinryo-to-shinyaku.com/db/pdf/sin_0056_03_0217.pdf
- https://www.hapi.or.jp/documentation/information/ems_201511a.pdf
- https://www.core-re.jp/media/useful/a24
- https://brain-lab.net/evidence/upper-limb/electrical-stimulation-contraindications/
- https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fphys.2022.856681/pdf