
院長:高木お気軽にご相談ください!

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つま先を上げるたびにすねがズキズキして、歩くのがつらい経験をしたことはありませんか。階段を上るときや朝の一歩目で感じる痛みは、実は多くの人が抱える悩みなんです。
この症状の背景には、すねの前側にある前脛骨筋という筋肉が大きく関わっています。普段あまり意識しない部分ですが、歩行や日常動作において非常に重要な役割を担っているのです。
前脛骨筋は、すねの前面を縦に走る筋肉で、足首を上に向ける背屈という動作を担当します。起床時に布団から起き上がるとき、階段を上るとき、そして歩行中につま先が地面に引っかからないようにする重要な働きがあります。
この筋肉は脛骨の外側から始まり、足の甲の内側まで伸びています。日常生活では気づきにくいものの、歩行時の遊脚期にはつま先のクリアランスを確保し、立脚期には足首の急激な底屈を制御する役割も果たしているのです。
また、足部のアーチを維持する機能も持っており、体重を支える土台としての足の安定性に貢献しています。
つま先を上げるときのすねの痛みには、いくつかの特徴的なパターンがあります。
朝起きて最初の一歩を踏み出すときに痛みを感じる方が多いのは、夜間の安静によって筋肉が硬くなっているためです。
運動やトレーニングの後に症状が現れることも珍しくありません。特に、ランニングやジャンプを伴うスポーツを行った後は、前脛骨筋への負荷が蓄積しやすくなります。
階段の上り下りや坂道を歩くときにも症状が出現しやすく、これは前脛骨筋がより強く働く必要があるためです。
引用元:https://medicaldoc.jp/symptoms/part_orthopedics/sy0704/
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なぜつま先を上げるとすねが痛くなるのでしょうか。実は、この症状には複数の要因が絡み合っているんです。日常生活の何気ない習慣から、スポーツでの過度な負荷まで、様々な原因が考えられます。
多くの方が経験する痛みの背景を理解することで、適切な対策を立てることができるでしょう。
急激な練習量の増加は、すねの痛みを引き起こす最も一般的な要因です。部活動を始めたばかりの学生や、久しぶりに運動を再開した大人に多く見られる現象ですね。
脛骨周辺の骨膜が炎症を起こすシンスプリントは、使いすぎ症候群の典型例といえます。休養不足のまま走り込みを続けることで、前脛骨筋への負担が蓄積し、痛みとして現れてしまうのです。
ふくらはぎや前脛骨筋の硬さは、足首周辺のバランスを崩す重要な要因となります。準備運動を怠ると、筋肉が十分に温まらない状態で急激な負荷がかかり、組織損傷のリスクが高まります。
不適切な走り方は、すねの骨にねじれを生じさせ、痛みを引き起こしやすくなります。ストライドが大きすぎたり、着地時の衝撃が強すぎたりすることで、前脛骨筋に過度な負担がかかってしまうんです。
普段から運動習慣がない方は、前脛骨筋の筋力が不足している可能性があります。この筋肉が弱いと、足関節の背屈が不十分となり、歩行時につまずきやすくなったり、痛みを感じやすくなったりします。
クッション性の低いシューズや、足の形に合わない靴は、地面からの衝撃を十分に吸収できません。特に硬いアスファルトでの反復練習では、その影響がより顕著に現れることがあります。
扁平足や回内足など、足のアーチが低下していると、脛骨への負担が増加します。足首の正常な動きが制限されることで、前脛骨筋が代償的に働き過ぎてしまい、結果として痛みを生じる場合もあるのです。
引用元:https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/sports-chronic-pain/shin-splints/
引用元:https://www.nike.com/jp/a/what-causes-shin-splints
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同じすねの痛みでも、実は痛みが出る場所や特徴によって原因が異なることをご存じでしょうか。正しく見分けることで、適切な対処ができるようになります。
どの部分がどのように痛むかを詳しく観察してみることから始めてみませんか。
| 症状名 | 痛みの場所 | 痛みの特徴 | 主な原因 |
|---|---|---|---|
| 前脛骨筋炎 | すねの前面外側 | ズキズキとした痛み | 筋肉の炎症 |
| 前脛骨筋腱炎 | 足首前側 | 動作時の鋭い痛み | 靴との摩擦 |
| シンスプリント | すねの内側下方 | 10cm程度の鈍痛 | 骨膜の炎症 |
| 疲労骨折 | 5cm以下の狭い範囲 | ピンポイントの鋭い痛み | 骨の微細損傷 |
すねの前面外側にズキズキとした痛みを感じる場合は、前脛骨筋炎の可能性があります。特につま先を持ち上げる動作で鋭い痛みが走るのが特徴的です。
歩行中やランニング中に症状が強くなり、押すと局所的な痛みを感じることが多いんです。運動後や翌朝に症状が悪化するケースも見られ、単なる筋肉痛とは明らかに異なる痛み方をします。
足首の前側に痛みを感じる場合は、前脛骨筋腱炎が考えられます。この症状は靴ひもや靴の縁との摩擦が主な原因となることが多いようです。
登山やスポーツで足首周りをきつく締めすぎることで、腱の通る部分に繰り返し摩擦が生じ、腱鞘炎のような状態になってしまうんです。
シンスプリントはすねの内側下方に痛みが出るのが特徴で、前脛骨筋の問題とは痛みの場所が異なります。初期段階では運動中や運動後にズーンとしただるさを感じることが多く、10cm程度の広い範囲で鈍痛が続きます。
放置すると階段の上り下りでズキズキ痛んだり、安静時でも違和感が残ったりするようになる場合があります。
疲労骨折との見分け方で重要なのは、痛みの範囲と性質です。疲労骨折では5cm以下の狭い範囲でピンポイントの鋭い痛みを感じ、安静時にも症状が現れることがあります。
一方、前脛骨筋の問題では痛みの範囲がより広く、鈍い痛みが特徴的とされています。局所的な腫れや熱感がある場合は、より詳しい検査が必要になる可能性もあります。
引用元:https://fuelcells.org/topics/46846/
引用元:https://www.one-clinic-kojimachi.com/content/407/
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痛みが出てしまったとき、わざわざ病院に行く前に自分でできることはないでしょうか。実は、いくつかの簡単な方法で症状を軽減できる可能性があります。
まずは応急処置から始めて、段階的にストレッチや筋力トレーニングを取り入れていくのがおすすめです。
痛みが強い時期は、無理に動かさず安静にすることが大切ですね。特に運動後に症状が現れた場合は、すぐにアイシングを行いましょう。
氷水や保冷剤をタオルに包んで、痛みがある部分に15分程度当てることで炎症を抑える効果が期待できます。この時期に無理にストレッチを行うと、かえって症状が悪化する場合もあるため注意が必要です。
痛みが落ち着いてきたら、正座を使ったストレッチから始めてみましょう。正座の姿勢で足の甲を床につけ、伸ばしたい側の膝を持ち上げて床から浮かせます。
つま先から膝を遠ざけるように意識して、足首の前側からすねにかけて心地よい伸張感を感じる位置で15秒から30秒キープしてください。
正座が難しい方には、椅子に座った状態での方法がおすすめです。片足のつま先を持ち、下に向かって引き下げることで前脛骨筋を効果的に伸ばすことができます。
前脛骨筋とふくらはぎは表裏の関係にあるため、両方をバランスよく伸ばすことが重要です。ふくらはぎが硬くなりすぎると、前脛骨筋に余分な負担がかかってしまうからです。
症状が改善してきたら、筋力強化も取り入れましょう。椅子に座った状態で、かかとを床につけたままつま先を上げ下げするトゥレイズは、前脛骨筋を効果的に鍛えることができます。
10回を3セット、週に2〜3回程度から始めて、徐々に回数を増やしていくとよいでしょう。
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つま先を上げるとすねが痛くなってからケアするより、日頃から予防することの方がずっと大切ですよね。毎日の小さな心がけが、将来の大きな問題を防ぐ鍵となります。
どのような点に気をつければ、すねの痛みを未然に防ぐことができるのでしょうか。
シューズ選びは予防の第一歩といえるでしょう。クッション性に優れた靴底とかかと部分の芯材がしっかりしているものを選ぶことで、足のアーチにかかる負担を軽減できます。
靴底が削れてきたら早めに買い替えることも重要で、Nikeによると400〜800km走行後にはシューズの衝撃吸収力が最大40%も低下してしまうそうです。
フォームの改善は怪我予防の基本中の基本です。かかとから着地するのではなく、足の裏全体で着地するミッドフット着地を意識しましょう。
歩幅を小さくして足の回転数を上げるピッチ走法も、すねへの負担軽減に効果的とされています。専門家の指導を受けることで、自分に適したフォームを見つけることも可能です。
軽いジョギングや動的ストレッチで筋肉を温めてから本格的な運動を始めることで、組織の損傷リスクを大幅に減らすことができます。
運動後の静的ストレッチも欠かせません。筋肉の緊張をほぐし疲労回復を促進することで、翌日以降の活動にもよい影響を与えてくれるはずです。
足首の動きを維持するには、柔軟性・筋出力・神経反応の3方向からアプローチすることが重要です。アキレス腱ストレッチや足首回し、つま先の上下運動を日常的に取り入れてみましょう。
| 緊急度 | 症状 | 対応 |
|---|---|---|
| 要注意 | 安静時にも痛みが続く | 早期の専門機関相談 |
| 要注意 | 5cm以下の狭い範囲でピンポイントの鋭い痛み | 早期の専門機関相談 |
| 経過観察 | 運動後のみの痛み | 安静・アイシング・ストレッチ |
| 経過観察 | 広い範囲の鈍い痛み | 段階的なケア |
引用元:https://www.nike.com/jp/a/running-shoes-shin-splints
引用元:https://fuelcells.org/topics/34563/
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つま先を上げるとすねが痛い症状は、前脛骨筋の問題が原因となることが多く、適切な理解と対処により改善が期待できます。オーバートレーニングや不適切なフォーム、シューズの問題など複数の要因が絡み合って発症するため、包括的なアプローチが重要です。
症状が軽度のうちは安静・アイシング・ストレッチなどの自宅ケアで対応し、段階的に筋力トレーニングを取り入れることで改善を図れます。しかし、安静時にも痛みが続く場合やピンポイントの鋭い痛みがある場合は、早めの専門機関への相談が必要です。
最も重要なのは予防の視点を持つことです。適切な靴選び、正しいフォーム、十分なウォーミングアップを心がけることで、多くのケースで予防が可能となるでしょう。日頃からの小さな心がけが、将来の大きな問題を防ぐ鍵となります。