
院長:高木お気軽にご相談ください!

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指先を上に向けた時、すねの部分に力こぶのような盛り上がりを感じたことはありませんか。この盛り上がりの正体は前脛骨筋という筋肉で、過度に緊張していると目立ちやすくなります。多くの方がふくらはぎのケアはしていても、すねの筋肉については意識していないことが多いようです。
前脛骨筋は膝下から足首にかけて走行している筋肉です。すねの骨である脛骨の外側に縦長についており、足の甲の内側まで伸びています。主な働きは足首を上に向ける動作で、歩く時につま先を持ち上げたり、立ち上がる時に体重を前に移動させたりする役割があります。土踏まずの内側ラインを維持する機能もあるため、歩行時の衝撃吸収にも関わっているのです。
前脛骨筋は足裏が不安定な状態だと常に緊張を強いられます。指先を浮かせて歩く癖や猫背で重心が前に傾いていると、バランスを取るために過剰に働き続けることになるのです。
足首が硬くなっている方も要注意で、本来スムーズに動くはずの関節が適切に機能せず、前脛骨筋が代わりに頑張ろうとします。こうした状態が続くと筋肉が発達しすぎて、見た目にも盛り上がって見えるようになるわけですね。
ご自身の前脛骨筋の状態を確認してみましょう。
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前脛骨筋が過度に緊張してすねが盛り上がる背景には、日常生活の中に潜む要因があります。ご自身に当てはまるものがないか確認してみましょう。
| 原因 | 詳細 |
|---|---|
| 指上げ歩き(浮き指) | 指先が地面から浮いてしまうと足裏全体で体重を支えられず、前脛骨筋が常にバランスを取ろうと働き続けます。 |
| 猫背・前傾姿勢 | 猫背やお腹を前に突き出した姿勢では重心が前方に偏るため、前脛骨筋が過剰に働かなければなりません。 |
| 足首の硬さ | 足首の柔軟性が失われると、歩行時の衝撃吸収がうまくできなくなり、機能が低下してしまいます。 |
| 不適切な靴 | ハイヒールやサイズが合わない靴を履き続けると、足首周りの筋肉が過剰に働かざるを得ません。 |
| 骨盤のゆがみ | 骨盤がゆがんでいると下半身全体のバランスが崩れ、すねの筋肉にも影響が出ます。 |
| 長時間の立ち仕事 | 接客業や調理業など長時間立ちっぱなしの仕事では、前脛骨筋が休む暇なく働き続けます。 |
歩く時に指先が地面から浮いてしまう浮き指では、足裏全体で体重を支えられません。前脛骨筋が常にバランスを取ろうと働き続け、過度な緊張状態に陥りやすくなります。指先を使わない歩き方が習慣化すると、すねの筋肉はどんどん発達していくわけです。
姿勢の崩れは足元に大きな影響を及ぼします。猫背やお腹を前に突き出した姿勢では重心が前方に偏るため、前脛骨筋が過剰に働かなければなりません。デスクワークが多い方は前傾姿勢になっていることがあるでしょう。
足首の柔軟性が失われると、歩行時の衝撃吸収がうまくできなくなります。本来は関節が滑らかに動いて負担を分散させるはずですが、硬くなっていると機能が低下してしまうのです。運動不足で足首を動かす機会が減ると硬さが進行していきます。
つま先立ちの状態を強いられるハイヒールや、サイズが合っていない靴を履き続けると前脛骨筋に余計な負担がかかります。足と靴が一体になっていない状態では、歩くたびに足首周りの筋肉が過剰に働かざるを得ません。
骨盤がゆがんでいると下半身全体のバランスが崩れ、すねの筋肉にも影響が出ます。下腿部分がねじれていると、前脛骨筋が本来の機能以上に働く必要が出てくるでしょう。
接客業や調理業など長時間立ちっぱなしの仕事では、前脛骨筋が休む暇なく働き続けます。疲労が蓄積しやすく、筋肉が硬くなって盛り上がりやすい状態になるわけですね。
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前脛骨筋の緊張をそのままにしておくと、さまざまな問題が体に現れてくる可能性があります。早めに対処することが大切ですね。
| リスク | 影響 |
|---|---|
| 大根足化 | すねやふくらはぎが太くなり、脚全体が太く見えてしまいます。 |
| 慢性的な痛み | 血流が悪くなってだるさや痛みが続き、不快感に悩まされます。 |
| 転倒リスク | つま先を持ち上げる力が弱くなり、つまずきや転倒の危険性が高まります。 |
| 足底筋膜炎・シンスプリント | 足底のアーチ機能が低下し、すねの骨周りに炎症が起きる可能性があります。 |
| しびれ・違和感 | 神経が圧迫され、足にしびれや違和感が出ることがあります。 |
前脛骨筋が過剰に発達すると、すねの部分が目立って太くなっていきます。同時にバランスを取ろうとしてふくらはぎの筋肉も過剰に働くため、脚全体が太く見えてしまうわけです。いわゆる大根足と呼ばれる状態になりやすく、見た目の悩みにつながることがあるでしょう。
筋肉が常に緊張した状態では、血流が悪くなってだるさを感じやすくなります。すねの外側に痛みが出ることもあり、放置すると慢性的な不快感に悩まされることになるのです。夕方になると脚が重く感じる方は、前脛骨筋の疲労が蓄積している可能性があります。
前脛骨筋の機能が低下すると、つま先を持ち上げる力が弱くなります。段差を越える時やちょっとした凹凸でつまずきやすくなり、転倒のリスクが高まってしまうのです。特に高齢の方にとっては、転倒が大きなケガにつながる危険性があるため注意が必要といえるでしょう。
前脛骨筋の緊張が続くと、足底のアーチを支える機能が低下して足底筋膜炎を引き起こす可能性が考えられます。また、すねの骨の周りに炎症が起きるシンスプリントという状態に進行することもあるようです。運動をしている方やランニングが習慣の方は特に気をつけたいところですね。
筋肉の過度な緊張により神経が圧迫されると、足にしびれや違和感が出ることがあります。放置すると日常生活に支障をきたす場合もあるため、早めの対処が望ましいでしょう。
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前脛骨筋の緊張を和らげるには、日常的にストレッチを取り入れることが効果的です。無理のない範囲で続けていきましょう。


床に正座で座り、伸ばす側の膝を上に持ち上げて床から浮かせます。つま先から膝を遠ざけるようにして伸ばすと、すねの前側がしっかり伸びるのがわかるはずです。片足ずつ20秒から30秒キープして、左右交互に行いましょう。
床に座って片足のつま先を手で持ちます。つま先を下に向かって引き下げ、足首の前側からつま先までを離すようにして伸ばしてください。足首が硬い方はあまりストレッチ感が出にくいかもしれませんが、毎日続けることで柔軟性が高まっていきます。
椅子に座った状態で片足のつま先を持ち、つま先を下に向かって引き下げます。デスクワークの合間や休憩時間にも手軽にできるため、習慣化しやすい方法といえるでしょう。仕事中でも気づいた時に取り入れられますね。
足三里は膝のお皿の下から指4本分ほど下がった、すねの外側にあるツボです。親指でゆっくりと圧を加えながら押していくと、すね周りの血流が促進されて筋肉の緊張が和らぐとされています。1回につき5秒から10秒程度、3回から5回繰り返すとよいでしょう。
フェイスタオルを床に置き、足の裏で手繰り寄せます。指先から土踏まずを使って握り込むようにしましょう。前脛骨筋と連動する足底の筋肉を鍛えることで、足裏全体のバランスが整い、すねへの負担が軽減されるわけです。
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すねの筋肉の盛り上がりを防ぐには、毎日の習慣を少し見直すだけで効果が期待できます。できることから始めてみましょう。
骨盤を立てて座る意識を持つことが大切です。猫背になると重心が前に偏り、前脛骨筋に負担がかかります。椅子に座る時は深く腰掛け、背筋を伸ばすようにしましょう。立っている時もお腹に軽く力を入れて、骨盤が傾きすぎないよう意識するとよいですね。
長時間同じ姿勢でいると足首が硬くなりやすいため、こまめに動かす習慣が重要です。座りながら足首を上下に動かしたり、回したりするだけでも効果があります。テレビを見ている時や就寝前に取り入れてみてください。
歩く時は親指側でしっかり地面を蹴り出すことを意識しましょう。指先が浮いた状態で歩くと前脛骨筋に余計な負担がかかります。かかとから着地して、足裏全体で体重を受け止め、親指の付け根で蹴り出す流れを意識するとよいでしょう。
足の形に合った靴を選ぶことが基本です。サイズが合わないと足首周りの筋肉に余計な負担がかかります。紐靴の場合は毎回きちんと紐を締めなおして履くことで、足と靴が一体になり前脛骨筋への負荷が軽減されるわけです。
すねとふくらはぎは表裏の関係にあるため、両方のバランスを整えることが重要といえます。ふくらはぎのストレッチを行いながら、前脛骨筋のトレーニングも取り入れましょう。立った状態でつま先を上下に動かす運動を繰り返すと、両方の筋肉がバランスよく働くようになりますね。
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すねの筋肉が盛り上がる主な原因は、前脛骨筋の過度な緊張によるものです。浮き指や猫背、足首の硬さ、不適切な靴の着用、骨盤のゆがみ、長時間の立ち仕事など、日常生活の中に潜む要因が前脛骨筋に負担をかけています。
放置すると大根足化や慢性的な痛み、転倒リスクの増加、足底筋膜炎やシンスプリントへの進行、足のしびれなど、さまざまな問題が生じる可能性があります。早めの対処が大切です。
毎日の習慣を少し見直すだけで、すねの筋肉の盛り上がりは改善できます。ストレッチや姿勢改善、適切な靴選びなど、できることから始めて、前脛骨筋の負担を軽減していきましょう。足元は体を支える土台です。日々のケアを大切にして、健康的な足を維持していくことが重要ですね。