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今回は『アトピー性皮膚炎のほとんどは遺伝が原因!?』についてお話ししていきます。
顔や全身の湿疹とかゆみを繰り返すアトピー性皮膚炎でお悩みの方は多くいらっしゃると思います。
そのような方に、改善のきっかけとなる情報をお伝えしていきます。
慢性的な皮膚症状がでる病気で、主に強いかゆみによって皮膚をかいてしまい、湿疹や皮膚のただれやひび割れが起きるのが特徴です。
特に、顔や首、ひざ裏や肘などの皮膚が密着するような関節部位に多く発生します。
一般の人よりも肌のバリア機能が低下しているため、何度も繰り返してしまいます。
アトピー性皮膚炎の原因は、いまだにわかっていないことが多いため、特定するのは難しいとされています。
しかし、最近では研究が進み遺伝子異常が原因でアトピー性皮膚炎になってしまう割合が多いことがわかってきました。
フィラグリンとは皮膚のバリアに関わるタンパクで、父親と母親のどちらか片方の染色体に遺伝子異常が起きると、産まれてくる子どもはフィラグリンがうまく作れないため、バリア機能が弱く乾燥肌になりやすい肌質になってしまいます。
乾燥した状態で生活をしていると、花粉やハウスダスト、大気の汚染物質などから炎症を起こし、アトピー性皮膚炎を発症してしまいます。
アレルギーとは、花粉やハウスダスト・カビなどのアレルゲンが皮膚や粘膜・呼吸器に入り込んだ際に起きる異常な免疫反応を指します。
本来アレルゲンをやっつけるためにでてくるIgE抗体ですが、アレルギーの遺伝子異常により必要以上に作られることで、アレルゲンだけでなく体までも攻撃してしまいます。
これによりくしゃみや鼻水、咳、皮膚に起きる湿疹やかぶれ、かゆみなどのアレルギー症状があらわれます。
アトピー性皮膚炎では、上記の理由からバリア機能が低下しているので湿疹やかぶれが発生しやすくなっており、皮膚についている黄色ブドウ球菌の毒素によって炎症が広がってしまいます。
アトピー性皮膚炎は、以前に比べて研究が進み原因がわかってきましたが、いまだにわかっていないことばかりです。
そのため、最近では処方される薬の種類も増えて、選択肢の幅が広がっています。
1950年代から行われていたアトピー性皮膚炎の治療方法は第一次選択からステロイドが入った塗り薬を患部に塗って、強制的に炎症を鎮めていました。
しかし、ステロイドは皮膚のバリア機能を保つ常在菌にまで作用してしまうため、常用しているとバリア機能が低下してしまい、何度も炎症を繰り返してしまいます。
現在のガイドラインでは、皮膚に紅斑以上の炎症が見られる場合に、低容量のステロイドから使用するとされております。
塗り薬の種類も増えているため、症状の程度や部位によって適切なステロイド量の塗り薬が、以前に比べて選択できるようになりました。
外用薬では改善しなかった重度のアトピー性皮膚炎に対して、『経口免疫抑制剤』や『経口ステロイド』を使用して治療する方法があります。
アトピー性皮膚炎は強いかゆみにより、かきむしりによる皮膚の炎症が起きてしまうため、症状が全身に及び外用薬でも改善しない場合は経口薬が選択されます。免疫力が著しく低下するため、他の感染症のリスクがあります。
経口ステロイドは炎症は落ち着きますが体のダメージが大きいので、その点を踏まえてご使用する必要があります。
アトピー性皮膚炎の痒みは、乾燥によって掻きむしったことが原因で、免疫細胞の働きが活性化してしまい、炎症性サイトカインというかゆみの発生要因であるインターロイキン4とインターロイキン13が増えることで起こります。
デュピクセントはこのインターロイキン4とインターロイキン13だけに対して働きかけて炎症が起きないようにする薬です。
外用薬で改善しなかった重度のアトピー性皮膚炎に対して用いられ、ステロイドのような副作用が少ないがないため安心して使われています。
また、肌のバリア機能に働くフィラグリンの産生が高まる効果があるので、皮膚の細菌感染やウイルス感染が抑えられると言われています。
JAKとは、サイトカインの受容体についている酵素(JAK)のことを指します。この酵素が炎症やかゆみに関する信号を細胞内に流して、皮膚の炎症やかゆみを引き起こします。
このJAK阻害薬を服用することで、炎症やかゆみに関する信号を出さないようにブロックをして症状が出ないようにします。
炎症やかゆみは抑えることができますが、全てのサイトカインに作用してしまうため、免疫機能が低下して感染症のリスクが高まります。
リスクが大きいため、事前に体の状態を検査する必要があります。
アトピー性皮膚炎の遺伝的な要素であるバリア機能の低下に関しては、皮膚に問題がない人と同じようにはなりませんが、カイロプラクティックを行うことで、神経機能が高まり、炎症やかゆみが出にくい状態にすることは可能です。
記事の冒頭で、アトピー性皮膚炎の原因の多くは遺伝異常によるものとお伝えしました。
当院では遺伝的な要素がある場合とそうでない場合があると考えます。
たとえ、遺伝的な要素がある場合であっても、『食事・睡眠・運動・保湿』とカイロプラクティックによる自律神経系へのアプローチを併せて行うことで限りなく完治に近い状態にすることは可能です。
肌はたんぱく質が元となって作られています。そのため、肌の材料であるたんぱく質を日々の食事の中心に考えて取り入れる必要があります。
具体的には、1日に体重の1~1.5gのたんぱく質を摂らなければなりません。体重が50kgの方であれば1日に50g〜75gのたんぱく質が必要です。
例えば、カツ丼に入っているたんぱく質量は約30gなので、2食で必要量は摂取できます。しかし、1回の食事で吸収できるたんぱく質の量が約20g〜30gと限られているので、3食に分けて摂取することをおすすめします。
人間は睡眠中に細胞の修復を行います。成長ホルモンの働きにより肌のバリア機能やターンオーバー(新陳代謝)を促します。
成長ホルモンの分泌は22時〜2時がピークとされているので、なるべく22時あたりに入眠できると良いとされております。
アトピー性皮膚炎は汗に反応して引き起こされることが多いですが、これは、汗をかいたあとに、入浴や保湿をして乾燥を予防をすれば最小限に抑えることができます。
最近の研究では、適度な有酸素運動は炎症性サイトカインの抑制に働き、フィラグリンの産生を促進するという報告も出てきています。
副交感神経が優位に働いて起きているアトピー性皮膚炎では、運動を行うことで交感神経に刺激が入り、自律神経系のバランスがコントロールされて、炎症症状が改善されます。
アトピー性皮膚炎は乾燥肌がかゆみを引き起こすため、保湿はとても重要です。
人によって保湿剤の相性が良いものと悪いものが異なりますので、一概にこれを使いましょうというものはありませんが、肌のバリア機能の修復に働く成分である『セラミドEOP』が入っている保湿クリームは良いとされております。
夕方から夜にかけて副交感神経が優位になり肌がかさつき始めるので、こまめに保湿をして乾燥する隙を与えないことを意識しましょう。
遺伝的な要素とそうでないアトピー性皮膚炎に共通していることが、『自律神経系の乱れ』です。
特に、副交感神経が優位に働いてしまうと、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、喘息などといった炎症疾患にかかりやすくなります。
花粉やハウスダスト、合成界面活性剤などの刺激を受けても、炎症が起きるかどうかは自律神経の働きが大きく関わってきます。
炎症に関わる副交感神経は、主にリラックスしているときに優位になるため、多くはストレスを受けない環境で生活していると高まります。
ストレスとは精神的にも身体的にも辛いと感じる刺激のことを指します。(身体的には気候や花粉、ハウスダストなどの環境要因も含まれます。)
逆に、毎日強いストレスを感じる生活を送ることで、優位に働いた交感神経を抑えるために副交感神経が優位に働くこともあります。
上記のような自律神経系の乱れにより、炎症症状が発生しやすくなります。アトピー性皮膚炎に関しては、副交感神経が優位に働く夕方から夜にかけて、皮膚温度が高くなり、水分が蒸発をするので乾燥肌を誘発します。
肌が乾燥することでかゆみが起こり、無意識に掻きむしってしまうので、炎症が広がってしまいます。炎症は火事と同様、冷やしたり薬で抑えてしまえば鎮火します。しかし、体質が変わらなければ、再発を繰り返します。
副交感神経が正常の働くには、カイロプラクティックで硬く動きが悪くなった頚椎(首の関節)に対してにアプローチをすることで改善が期待できます。
首の施術は、『ボキッと』関節を鳴らされないか心配だという声が多いです。当院では、ソフトに素早い刺激で行うので、赤ちゃんからご高齢者の方まで安心して受けていただけます。
自律神経系の施術をしていくと、一時的にかゆみが引くなどの良い変化と、逆にかゆみが増してしまう悪い変化を繰り返します。
この反応の浮き沈みは、アトピー性皮膚炎が改善する過程で起こり得ることなので、諦めずに頑張りましょう。
体質が完全に入れ替わるのにおよそ3〜4年、長くても4〜5年かかると言われています。根本的に改善していくには長期的スパンで取り組む必要があります。
アトピー性皮膚炎の多くは遺伝的な問題で引き起こされるとされておりますが、日々の食事、栄養、お肌の保湿ケアを十分に行い、それにプラスして、カイロプラクティックで自律神経系へのアプローチをすることで、炎症症状が起こりにくくすることは可能です。
炎症症状が強い時期は薬物療法が必要なケースもありますが、数年(4〜5年)かけて体質改善を行なっていけば、完治に近い状態にまで改善が期待できます。
アトピー性皮膚炎でお悩みの方がいましたら、我々がお力になれるかもしれません。その際は、遠慮なくご相談ください。